プロダクトマネージャー(PM)と言えば、ユーザーのニーズを満たし、ユーザーを喜ばせるプロダクトや機能を開発するチームが頭に浮かぶでしょう。このイメージは間違っていないものの、その責務を完全には表していません。「革新的な開発者」であって初めて、プロダクトマネージャーであると言えるからです。
総合的なビジネスの成果を上げるためにはプロダクトの機能性が重要であり、その重要性は近年ますます高まっています。また、ビジネスを強化するための活動の多くは、プロダクトマネジメントの開発段階の前後に存在します。プロダクトの開発は当然必要ですが、開発中のプロダクトが適切であるかどうかをどのように見極めるのでしょうか。また、リリース時に順調に走り出したプロダクトや機能が、その後も確かな効果を発揮していることを確認する手段はあるのでしょうか。
言い換えれば、ユーザーにとっての機能性だけでなく、売上の向上や効果的なマーケティング、より良いカスタマーサポートを促進するプロダクトを提供できているかどうかを判断するにはどうすればよいでしょうか。このような点を確かめる上でますます重要になってくるのが、人工知能の有効活用です。
AIを活用したプロダクトの発見
時間とリソースを投入しても成果がほぼ得られないような事態に陥るのは、ユーザーにとって要らないものを開発したときです。多くのPMはこのようなミスを犯してしまいます。実際、Pendoの調査によると、開発された機能の80%は使用されていないことが明らかになりました。こうした結果を防ぐには、プロダクトチームが適切なプロダクトディカバリー戦略を実行する必要がありますが、AIによって飛躍的にその作業を簡略化することができます。
従来より、プロダクトディカバリーは顧客の課題を理解することと結びついています。PMは多くの時間を割いて手動でデータを分析し、その結果に基づいてインサイトを総合し、正しい答えを導き出してきました。NPS調査、営業活動、既存のプロダクト使用状況データなど、情報源は多岐にわたるうえ、その他すべての情報経路も重要です。しかし、情報量が膨大であることによって、PMが望む徹底的な分析を阻んでしまうことも少なくありません。
AI、特に大規模言語モデル(LLM)の台頭により、このような状況は一変しました。おかげでPMは、手作業では到底実現できそうになかった規模と範囲のデータセットを分析できるようになりました。AI ツールを活用することで、データから導き出した結果を分類して傾向を見極め、顧客に関するインサイトを迅速に膨らませ、顧客が気に入ると確信できるプロダクトや機能を開発することができます。
AIを活用したプロダクト主導の成長
企業の経営陣がすべてのビジネス活動の中心にプロダクトを据えるようになるにつれ、ビジネスの健全性にとってプロダクトマネージャーの役割がますます重要になっています。AIがビジネスシーンで爆発的に普及するはるか以前から、アプリ内ガイドや通知機能、プロダクトアナリティクス、アプリ内フィードバックの収集などのツールは、プロダクトの主要機能にとどまらない多様な価値を提供できるよう進化を遂げてきました。プロダクトは今や、販売チャネルやマーケティングツール、サポートセンターとしての役割も果たすようになりました。そこにAIの力が加われば、プロダクトはビジネス成果を押し上げるさらに強力な手段となるでしょう。
AIを活用したプロダクト主導の成長(PLG)は、ビジネスへの影響力という点で、チームがさらなる成果を上げられるよう支援します。たとえば、ワークフロー上の行動を分析し、ユーザーが行き詰まっている場所を特定すると、AIツールがユーザーの助けになるガイドを生成し、必要なタイミングで自動表示させるため、ユーザーの満足度とリテンションを向上させることができます。また、PMが顧客や見込み客向けのアップセル、コンバージョン、リテンションを狙った効果的なキャンペーンを構築するうえでも、AIが役に立ちます。AIを活用したツールなら、機械学習(ML)由来の「スマートセグメント」に対してこのようなキャンペーンを展開できるだけでなく、最終的にはユーザー向けのガイドやメール、その他のコンテンツを自動生成することも可能です。
AIを活用したパーソナライズ
AIを活用してプロダクト主導の成長を実現する鍵は、プロダクトのあらゆる側面においてパーソナライゼーションを充実させる能力です。AIのLLMプログラムは、ユーザー行動を分析し、メタデータのカテゴリー(役割や場所など)を考慮することにより、特定のユーザーやユーザーグループ向けにコンテンツを自動生成することでPMを支援します。顧客(社内向けプロダクトであれば従業員)には、それぞれ異なるニーズや好みがあります。PMがプロダクトを各ニーズに合わせて調整する際に、AIは必ず役に立つでしょう。サポートに関するガイドの内容であっても、営業やマーケティングのタイミングであっても、AIを活用すれば、よりタイムリーにユーザーとその状況に即したコンテンツを提供できます。
オールインワンのPendoプロダクト体験プラットフォームでのAIの活用方法については、こちらのPendo AIページをご覧ください。