Andrei Zimin氏は、Asanaでオブザーバビリティ(内部)を担当するシニアプロダクトマネージャーで、シリコンバレーで8年以上のビッグテックおよびスタートアップでの経験があります。
プロダクトマネージャー(PM)は、企業がより優れたツールを開発し、ユーザーの満足度を高め、ビジネスを成功させるために日々支援しています。しかし、人々がPMとはどのような存在で、何をしているのかについて考えるとき、その人たちに見えているのは全体の半分だけです。
外部プロダクトマネージャーの役割はよく知られています。それらのチームは、お客様(外部ユーザー)が価値を見いだせるプロダクトや機能を開発し、リリースするために協力します。そうすることで、主要な指標でのビジネスの成功を実現します。
内部PMも同様の業務を行いますが、注力するプロダクトや体験は従業員向けであり、本質的には同僚がお客様となります。
内部PMの特徴
内部PMを特定する際に難しいのは、企業が必ずしもその役割を「プロダクトマネージャー」として指定しているわけではないことです。しかし、内部ユーザーの幸福と生産性のために真摯に取り組み、内部のツールやプロセスをプロダクトとして扱い、それらを改善するためにさまざまな業務部門と広くやり取りする人は、内部PMとして活動していることになります。
内部PMと外部PMの業務には、かなりの重複部分があります。どちらも、ユーザーの声を反映させてプロダクト体験を改善することに注力しています。どちらも、プロダクトエバンジェリストのマインドセットを取り入れることで成功します。そして、どちらもそれぞれのロードマップを所有し、ユーザーの問題点を戦略的な取り組みに変えます。
焦点を当てるのが従業員なのかお客様なのかということを除くと、内部PMの特徴の1つは、ビジネスにおける内部PMの重要性について組織が支持しているかどうかに関係します。外部PMの価値は多くの組織にとって明白ですが、内部PMの価値については必ずしも同様とは限りません。
しばしば、リーダーシップはトップダウンで内部PMの役割を追加または設置するよう促す必要があります。その他、プロダクトチームやITチームがリーダーシップに働きかけ、役割を追加するためのビジネスケースを作成するというボトムアップ型のアプローチもあります。
もう1つの要素は、その仕事の性質です。外部PMは、自社が販売するプロダクト内の新機能や改善した機能を出荷することに重点を置く傾向があります。それとは対照的に、内部PMは、アプリ間のプロセスに重点を置く傾向があります。
営業、エンジニアリング、マーケティングのいずれの場合でも、ほとんどのワークフローは複数のアプリにまたがっているため、内部PMはプロセスフレームワークを検討し、生産性、効率性、従業員満足度などの成果を高めるための改善に取り組みます。
データが内部PMの成功にとって重要である理由
内部PMという特有の役割には特有の課題が付いて回ります。外部PMと比較して、ワークフローを合理化するために複数のアプリを横断して最適化するといった広範な責任を負っているのです。その役割の価値が一般的に認識されていないため、外部PMと比べてサポートリソースが不足していることがよくあります。多くの場合、外部PMがカスタマーサクセスのような機能に頼れるのに対し、内部PMの場合、結局は自分が担当する取り組みのサポート業務も引き受けざるを得なくなります。
これらの理由も含めて、内部PMの成功には、適切なデータとインサイトを持ち、それに基づいて有意義なアクションを取れることが極めて重要です。
現状では、内部PMの多くが、不定期(年次または半年ごと)のユーザーアンケートや1回限りのインタビューに依存しているため、体系的な問題が明らかになりません。必要なのは、内部テレメトリー(内部アプリとワークフローの動作を継続的に可視化)を簡単に設定して保守できるツールです。
個別のツールの多くは、基本的な使用状況に関するインサイトを提供しますが、そのインサイトは通常その1つのアプリに限定されていますs。そして、ほとんどのワークフローは1つのツールでは完結しないことも分かっています。内部PMにとって、ワークフローアプリ全体の動作を理解することは非常に重要であり、それには多くの手作業や開発作業を必要としてきました。文字通り、実際にユーザーの肩越しに見ているのでない限り、別のツールへの移動やそこからの戻りがどのように行われているのかを把握するのは非常に難しいです。
インサイトからアクションへ、そして内部ビジネスの成功へと推進する
強力なインサイトを得てすぐにアクションに移すことが、適切なデジタルアダプションプラットフォームをゲームチェンジャーにするのです。
構築に多大なエンジニアリングリソースを必要としない、強力なアプリ間アナリティクスを使うことで、内部PMは仕事の進行状況に関する豊富なインサイトがいきなり手に入ります。問題点やユーザーの不満を明確に把握することで、内部のロードマップに情報を提供し、ワークフローとサポートに対する適切な改善事項に優先順位を設定することができます。
内部PMは、組織に莫大な価値をもたらすことができます。内部PMに強力なデジタルアダプションプラットフォームを提供することで、明確なビジネスの成果に向けて大規模に推進し、その影響を最大化することができます。
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Andrei Zimin氏は、Asanaでオブザーバビリティ(内部)を担当するシニアプロダクトマネージャーであり、シリコンバレーで8年以上のビッグテックおよびスタートアップでの経験があります。Asanaは、仕事を目標に結びつけるエンタープライズ向けの主要な作業管理プラットフォームです。Amazon、Accenture、スズキなど、150,000社を超える顧客が、目標設定および追跡からキャパシティプランニング、プロダクトリリースまで、あらゆるものを管理および自動化するためにAsanaを利用しています。詳細については、asana.comをご覧ください。