プロダクト・フィーチャーのリリースを成功させる3つの要素

Sara Estes著 |

6分

 

プロダクト主導型企業にとって、プロダクトやフィーチャーのリリースというのは、新しいフィーチャーのコンセプトや開発を担当したプロダクトチームだけのお祝いの場ではありません。マーケティングやセールス、カスタマーサクセスなど組織全体のチームがリリースに向けて一丸となり、ユーザーがプロダクトの新しいフィーチャーを確実に知る(そして最大限に活用できる)ようにする機会でもあります。

たとえばマーケティングチームは、この新しいプロダクトやフィーチャーがどのような問題を解決し、どのような価値をもたらし、どのように機能するのかをユーザーに理解してもらうために、教育に重点を置くことになるでしょう。また、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)は、顧客のチェックイン時や対象を絞ったアプリ内コミュニケーションを通じて、プロダクトの最新機能を効果的に伝える必要があります。

リリースにまつわる戦術やベストプラクティスについて詳しく見ていく前に、テクノロジーの進歩が最新のプロダクトやフィーチャーのリリースをどのように形成してきたかを理解することが重要です。

現代のリリース事情

現代の研究開発(R&D)チームは、新しいプロダクトやフィーチャーをリリースする際の柔軟性が大幅に向上しています。開発フェーズからリリースフェーズに直接進むのではなく、チームは複数の段階にわたって少しずつ新しいフィーチャーを提供し、時間をかけて多くのユーザーに公開していきます。多くの場合、内部リリース、限定ベータ版、オープンベータ版、そして最終的に一般公開に至ります。

これらのフェーズを通じて、プロダクトチーム(および市場開拓パートナー)は プロダクト使用状況の追跡やフィードバックの収集を行い、新しいフィーチャーが全ユーザーに公開される前にアイデアを検証し、バグを検出し、変更を加えられるようにしています。大規模な一般公開「リリース」は依然ありますが、通常は特定のユーザーグループに対する小規模なリリースを先行して行います。

プロダクトやフィーチャーを反復的にリリースするこの方法では、継続的かつ組織的なリリースを促進するツールと戦略が必要になります。ここでは、プロダクトやフィーチャーのリリースを成功させる3つの重要な要素を紹介します。

1. アプリ内ガイド:ユーザーがいる場所に掲出

新しいプロダクトやフィーチャーの発表では多くの場合、メールによるお知らせ、月刊ニュースレター、ソーシャルメディア、ブログ投稿など、さまざまな方法が利用されます。一般に、プロダクトの新たなフィーチャーを広めるにはできるだけ多くのチャネルを使うことがベストプラクティスだと考えられていますが、中でもリリースの際のコミュニケーションに最適なチャネルが1つあります。プロダクトそのものです。

アプリ内ガイドを活用することで、新しいプロダクトやフィーチャーの価値を最も実感するユーザーに向けて、タイムリーに告知できます。また、ユーザーがすでにプロダクトを使用しているときにアプリ内でコミュニケーションをとることで、新しいフィーチャーを実際に利用する可能性も高まります。

アプリ内リリースキャンペーンの規模は、リリースされるプロダクトやフィーチャーの規模に合わせるのが最適です。マーケティング(より具体的にはプロダクトマーケティング)チームと協力して、さまざまなリリース「レベル」に応じた通知形式を詳しく計画します。たとえば、大規模なリリースでは、ポップアップ通知やインタラクティブなアプリ内ウォークスルー、また継続してユーザーに新しいフィーチャーを思い出してもらう追加ガイドが必要になるかもしれません。一方、小規模なリリースでは、そのフィーチャーを特に重要視する一部のユーザーを対象にした、状況に応じたツールチップを表示するだけでよいかもしれません。

覚えておくべき追加のヒントを次にご紹介します。

    • お知らせのガイドにディープリンクを記載するなど、ユーザーが新しいフィーチャーにできるだけ簡単にアクセスできるようにする
    • 特にユーザーの現在のワークフローに関連する新機能の価値を、お知らせガイドで明確に説明する
    • ユーザーが新しいプロダクトやフィーチャーの詳細を知ることができる追加リソースへのリンクを貼る(例:ヘルプセンターの記事、ビデオチュートリアル、CSMとのミーティングの予約方法など)

2. プロダクトアナリティクス:リリース前とリリース後のデータを活用

新しいプロダクトやフィーチャーのターゲットユーザーがわかれば、プロダクトアナリティクスのデータを使って、新しいサービスの恩恵を受ける現在のユーザーを特定できます。これは、アプリ内アナウンスのセグメント化に役立ちます。たとえば、新しいフィーチャーが既存のフィーチャーを補完するものである場合、まず既存のフィーチャーを使用しているユーザーを対象に据えて、ワークフローを改善する新しいフィーチャーを知らせる必要があります。

プロダクトデータは、新しいプロダクトやフィーチャーのリリース後にも価値があります。アプリ内ガイドへのエンゲージメントの測定と、定着率の追跡という2つの主な方法での活用が特に重要です。 

まず、アプリ内ガイドの指標(ガイド閲覧数、クリック数、ガイドステップ完了度、ガイド表示時間など)を監視して、リリースキャンペーンのパフォーマンスを把握します。重点的に取り組むべき分野は次の2つです。

    • エンゲージメントの低いガイドの場合:プロダクト内の別の場所に移動する、セグメントを更新する、ガイドのコピーと画像を反復する、などを検討します。
    • エンゲージメントの高いガイドの場合:共通のテーマや特性を特定し、そこから得られたインサイトを今後のアプリ内リリースキャンペーンに役立てます。

アプリ内リリースキャンペーンでは、自社の取り組みが新しいプロダクトやフィーチャーの定着化にどのような影響を与えているかを把握することが重要です。プロダクトアナリティクスで、新しいフィーチャーを最初に採用したユーザーの割合と、キャンペーンが一段落した後も使い続けているユーザーの割合を確認します。キャンペーン終了後のパターンを把握するには、キャンペーン開始から30日後に確認することをお勧めします。

3. ユーザーフィードバック:ユーザーのニーズに基づいて反復

パズルの最後のピースは、ユーザーフィードバックです。プロダクト使用状況などの定量的データだけでなく、定性的データであるフィードバックは、プロダクトの新しいフィーチャーをどのように反復し、改善するかを知る上で重要な情報源となります。リリースの各段階を通じてユーザーフィードバックを収集し、ユーザーが何を気に入っているか、何がうまくいっていないか、プロダクトやフィーチャーをどのように改善できるかを把握しましょう。

このようなフィードバックは、自由記入式のフィードバック欄があるアプリ内アンケートや投票調査、またはガイドを使用してプロダクト内で直接収集するのが最適です。この方法なら、ユーザーはまさにプロダクトを使用中であるため、新しいプロダクトやフィーチャーでの経験や意見を率直にフィードバックする可能性が高くなります。

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