視点

プロダクト主導の成長(PLG)の6つの原則

2023年3月22日 公開

わずか数年の間に、プロダクト主導の成長(PLG)は、規模や業種に関係なく、企業に受け入れられる戦略となりました。そのコンセプトは、とてもシンプルです。それは「企業のソフトウェアを、購買ジャーニーの中心に、そして多くの場合、より広範な顧客体験の中心に据える戦略」です。しかし、それは具体的には何を意味するのでしょうか?実際、企業はどのようにPLGを推進しているのでしょうか?Pendoの動画「PLG Teardown」シリーズでは、PLG戦略を成功させるために必要な6つの主要原則に基づいて、専門家がプロダクトを評価します。

6つの原則を詳しく見てみましょう。

1. 無料のユーザー体験を提供する

実践的なPLG戦略は、ここから始める必要があります。第一の原則は「プロダクトそのものに勝る販売手段はない」という考えを前提としています。面倒なデモやフォローアップはどちらも営業担当者の時間を奪い、見込み客の摩擦点になります。いつでも都合の良いときに、プロダクトの価値をユーザーに体感してもらってはいかがでしょうか?さらに、「フリーミアム」モデルを使用すると、あらゆる方法で販売活動を自動化し、拡大することができます。 

2.「アハ」体験をできるだけ早く届ける

ユーザーがプロダクトにアクセスしたら、その価値をすばやく理解してもらいたいものです。PLGを成功に導く可能性が最も高いプロダクトは、ユーザーが「アハ」体験、つまりプロダクトの主なメリットを初めて体験する瞬間をすぐに得られるプロダクトです。ユーザーが「アハ」体験にすばやく到達できるようにする方法は複数ありますが、特に有用なのは、基本的な機能や重要な機能を説明するためのアプリ内通知やガイダンスです。

3. 使いやすさを徹底的に追求する

ユーザーに「アハ」体験をもたらすもう一つの重要な手段は、最適化されたUXと使いやすさを備えたプロダクトを設計することです。ユーザーが一番望まないのは、不便でごちゃごちゃした、直感的でないデジタル体験で、どこに行けばいいのか、何をすればいいのかわからず、混乱してしまうことです。スムーズでシームレスなユーザビリティ体験を確保する一環として、企業は、最も重要な時と場所、つまりユーザーがプロダクトを使用しているときに、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのかについて、ユーザーからのフィードバックを収集することに努めるべきです。 

4. ユーザーを喜ばせ「粘着率」を高める

ユーザーに「アハ」体験をもたらすことは重要ですが、理由がなければユーザーはそこに留まることはありません。だからこそ、PLGを推進する最良のプロダクトとは、ユーザーが何度も戻ってきて、さらに欲しくなるようなプロダクトなのです。ここでも、フィードバック収集と定量的な使用状況データが重要です。これらは、プロダクトチームがロードマップでどの機能を優先するかを決定するのに役立つからです。 

5. 購入を自然な次のステップのように感じさせる

プロダクトのフリーミアム版の価値を何度も確認したユーザーは、コンバージョンのターゲットになります。特に先進的なプロダクトチームは、多くの主要機能を含む無料プロダクトを設計する一方で、他の機能は有料のサブスクリプションモデルの一部として残しています。さらに、アプリ内通知などさまざまな方法で、有料版でなければ得られないものをユーザーに知らせ、その気になれば簡単にアップグレードできるようにしています。 

6. あらゆる場面でバイラリティを高める

最高のデジタルプロダクトが他と一線を画すのは、ユーザーを驚かせ、喜ばせ続け、エバンジェリスト(伝道者)にさせる能力です。プロダクトにバイラリティの要素を組み込むことで、こうしたスーパーユーザーやエバンジェリストが迅速かつ容易に口コミを広げることができ、PLGの動きにまったく新しい次元が加わります。その結果、より多くのユーザーがプロダクトの価値を発見し、それを世界に知らせることで、さらに勢いが増します。  

PLGの実際の例については、「PLG Teardown 」の最新エピソードをご覧ください(英語)。専門家パネルが上記の6つの原則を、HubSpotの無料チャットボットビルダーに適用しています。