適切なプロダクト体験プラットフォームの選び方

Nat Brown著 |

4分

 

2023年に入っても経済は引き続き先行きが不透明であり、各業界にも影響が出ています。世界中の企業がより少ない費用でより多くのものを提供しなければならないプレッシャーを感じており、顧客のデジタル体験を向上させるという点でも例外ではありません。それと同時に、ユーザーが企業に持つ期待もかつてないほど高まっています。このような状況下において、企業はどうすればよいでしょうか。 

多くの企業にとって、その答えは「プロダクト体験プラットフォームの活用」です。

プロダクト体験プラットフォームでは、ユーザーがプロダクトを使っている時に、その状況に合った情報やガイダンスが提供されます。これにより主要なタスクやフィーチャーを体験できるため、新規ユーザーのオンボーディングの促進や必要な際のサポートの提供に役立ちます。トレーニングやサポートをアプリ内で提供することで、顧客が必要な時に必要な情報をタイムリーに入手することができるのです。またプロダクト体験プラットフォームは、包括的なフィードバック管理システムとしても機能し、プロダクトチームはユーザーのセンチメントを把握するためのアプリ内の投票とアンケート調査を顧客に展開することができます。 

優れたソフトウェアは、ユーザーとビジネスの両方に利益をもたらす

適切なプロダクト体験プラットフォームを活用することで、ユーザーは期待どおりの、直感的でシームレス、かつ楽しいソフトウェア体験を得ることができます。逆に、それを活用する企業は、ユーザーがどのようにプロダクトを使用しているかについて、これまでにないインサイトを得ることができます。また上記の通りユーザー体験(UX)の最適化に活用できるアナリティクス機能は、それ以外にもビジネスの効率化、適切な仕事の優先順位付け、その他数え切れないほどの重要な目標の達成に役立つインサイトも提供します。 

とはいえ、すべてのプロダクト体験プラットフォームが同じように作られているわけではありません。どれが自社に一番合っているかを評価する際には、以下の点に注意してください。 

プロダクト体験プラットフォームに求める3つのポイント

  1. ユーザーに関する深く、実用的なインサイト:ほとんどのプロダクト体験プラットフォームには、基本的なアナリティクス機能がついています。しかし、基本的な使用状況の指標では、深くを知ることができません。最高のプロダクト体験ソリューションは、プロダクトチームが有意義な行動を起こせるような、豊富なインサイトと機能を提供します。つまり、セルフサービスとカスタマイズが可能なレポート、可視化方法のカスタマイズ、複数アプリに関するインサイト、ユーザーの行動経路やアプリの使用方法を理解するためのツールなどです。
    このような豊富なインサイトは、プロダクトチームがどのアプリ内ガイドでどのユーザーをターゲットにすべきかをより効果的に見極めるのに役立ちます。このような詳細なレベルのアナリティクスがなければ、すべての機能に対してアプリ内ガイドを作成しないといけないと感じてしまいかねません。さらにセグメントの機能がない場合、プロダクトチームは大量のガイド作成に無駄な時間を費やし、ユーザーは不要な通知に振り回され、迷惑することになります。

  2. 適切なコスト: プロダクト体験プラットフォームを選択する際の原則は、そのプラットフォームが生み出す価値が、それに支払う費用を上回ることです。最終的に、この種のプラットフォームを活用する目的は、ユーザーベースを拡大し、機能の定着化を促進し、ユーザー満足度を高めるためにプロダクトチームがどのような取り組みを優先すべきかをより賢く判断することにあります。このような行動とそれを支えるインサイトは、ビジネスの成果を上げ、組織とプロダクトの将来性を強化することにつながります。

    プロダクト体験プラットフォームを評価する際には、初期費用だけでなく、ソリューションの総コスト考慮することが重要です。使いこなすために高額な導入サービスを必要とするような、扱いにくく肥大化したツールを契約することは避けたいことです。

    また、プロダクトの一部の課題しか解決できないようなものも避けるべきです。アナリティクスだけ、あるいはアプリ内ガイダンスの展開だけでよいのでしょうか。プロダクト体験プラットフォームは、ガイド、アナリティクス、フィードバックをすべて同じ、直感的で使いやすいインターフェースで提供し、そのすべてが同じデータを共有し活用するプラットフォームであるべきです。これら機能を一緒に使うことによる相乗効果により、貴重な時間とコストを節約し、プロダクトやビジネスの成果をより早く改善することができるのです。

  3. 迅速に対応できる能力:プロダクト体験プラットフォームの導入に余分な費用がかかると、必ず時間も余分にかかってしまいます。さらに、紛らわしくて直感に反するユーザーインターフェース(UI)を追加すると、プラットフォームが単なるシェルフウェア(使われず放置されるソフトウェア)になり、予算が無駄になる危険性があります。

    優れたプロダクト体験プラットフォームは、プロダクトチームにシンプルで一元管理できるUIを提供し、ガイド作成ツールと緊密に統合されたアナリティクス機能を備えています。また、カスタマーサクセスチームがお客様のビジネスニーズを理解することに集中でき、迅速な立ち上げと運用をサポートする機能も提供します。基本的な機能を導入するためだけに、面倒な実装やベンダーとのやり取りを必要とするソリューションには投資すべきではありません。プロダクトチームにとって包括的で直感的なソリューションを選びましょう。

適切なプロダクト体験プラットフォームは、単なるツールではありません。ユーザー体験、ビジネスモデル、プロダクトロードマップを根本的に改善できる革新的なリソースとなります。

プロダクト体験プラットフォームの選択について詳しく知りたい方は、こちらでPendo Engageがプロダクトチームに提供するサービスをご覧ください。