2023年に自社にとって最適なデジタルアダプションソリューションを見つける方法

Adrian Nestico著|

9分

 

現在の職場環境は、ほんの1年前、あるいは半年前とはまったく異なっています。リモートで業務を行う場合もオフィスで行う場合も、2023年を目前に、日常業務をこなすために必要となるワークフローやソフトウェアの数が増え続けているように感じている方も多いかもしれません。

企業が新しいデジタルツールに投資する場合、従業員はビジネスに不可欠な新しいプロセスや行動を習得しなければならず、苦戦する可能性があります。結局のところ、使用すべきソフトウェアが従業員に定着しなければ、生産性や効率、そして従業員の満足度までもが損なわれてしまうことになるのです。 

では、ビジネスクリティカルなプロセスやソフトウェアを問題なく定着させるにはどうすればよいのでしょうか。 

デジタルアダプションソリューションとは

デジタルワークプレイスで成功するために、企業はデジタルアダプションソリューションに注目しています。デジタルアダプションソリューションの中核は、他のソフトウェアツール、アプリ、もしくはウェブサイトの上に導入するソフトウェアで、ユーザーがプロダクトを操作する際に重要なタスクを案内し、状況に応じて情報を提供することで、習熟と定着化を促進するものです。私たちが業務で使っているアプリケーションの中にあるウォークスルーやセルフサービスのコンテンツを通じて、業務が発生する場所でトレーニングやサポートを提供します。

しかし、重要な業務プロセスやソフトウェアツールを従業員が実際に取り入れる際には、やみくもに行うのではなく、確実に導入することが重要です。アプリ内ガイドだけに頼ることはできません。デジタルアダプションソリューションに投資する場合、アプリ内トレーニングを確実に提供する機能は必要不可欠なものとなりますが、選択したソリューションが重要業務で果たす役割を理解することも重要です。 

デジタルアダプションソリューションは誰にとってメリットがあるのか?

ビジネスオペレーション部門とDX担当部門

デジタルアダプションソリューションの力を活用することで、ビジネスオペレーション部門とDXを担当する部門は、組織にとってより良い意思決定を行い、ビジネス成果を一層高めることができます。ビジネスプロセスとワークフローの合理化・最適化、ワークフローとプロセスの効率化、フィードバックの一元的な収集と管理など、これらの部門はデジタルアダプションソリューションを活用し、生産性向上、従業員体験の改善、社内向けポートフォリオのソフトウェアの最適化などを実現することができます。

従業員

デジタルアダプションソリューションは、仕事の進め方を改善できるため、従業員にとっても大きなメリットとなります。アプリ内サポートと通知機能により、必要な従業員には、パーソナライズされたガイダンスを状況に応じてタイムリーに提供し、不必要な従業員には何もしないようにできます。これは、従業員がいる場所、つまりアプリ自体で行われます。デジタルアダプションソリューションは、マネージャーが従業員の働き方を把握し、ビジネスに不可欠なさまざまなプロセスの流れと効率性を改善するのにも役立ちます。さらに、従業員自身がこのプロセスの一部となり、何が役に立ち何がそうでないかをアプリ内でフィードバックできるのです。

デジタルアダプションソリューションの評価で留意すべき5つのポイント

1. 業務がどのように行われているかを理解する

最も成功しているデジタルアダプションの取り組みでは、データ主導型アプローチが採用されています。特定のプロセスで使用されるアプリケーションの数や、エンタープライズ向けソフトウェアの機能数の多さは、それだけで十分悩みの種となりうるものですが、とはいえ全プロセスにウォークスルーの案内をつけたりすべてのボタンにガイドをつける必要はない場合がほとんどです。

むしろ、効率的に定着率を上げるには、新入社員のオンボーディングが成功し、かつサポートへの問い合わせが減少するように、主要なワークフローを選択的に最適化することが必要です。アプリ内ガイドが多すぎると、社員は注意を払わなくなりトレーニングの効果が薄れてしまうため、適切な場所でインパクトを与えることが重要です。 

実際にどのような場合にトレーニングが必要かを知るにはどうしたらよいのでしょうか。それは、データに基づいて判断することから始まります。Pendoは豊富な行動分析を備えており、従業員がアプリ内やアプリ間でどのようにソフトウェアを使用しているか、特定のフィーチャーごとに把握できます。

基礎となるデータがあれば、トレーニングが最大の影響を与える場所を正確に特定できるため、アプリケーションに不必要なガイドを入れることを回避できます。Pendoは、デジタルアダプションへのデータ主導型アプローチの一環として、従業員がアプリケーションにログインした後に最も頻繁にたどる経路を明らかにし、共通の摩擦点と脱落点を特定します。  

データ主導型のアプローチでデジタルアダプションを推進すると、それぞれの従業員が使用しているソフトウェアの経験に基づいてガイダンスをパーソナライズすることができるようになり、さらに一歩前進します。アプリケーションで行ったこと、行っていないことに基づいて従業員をセグメント化し、それに応じてターゲットを絞ったメッセージを配信することで、従業員が実際に必要とするトレーニングのみを提供できるため、ウォークスルーを効果的に行うことができます。

2. ソリューションガバナンスとコンプライアンスの推進

デジタルアダプションへのデータ駆動型のアプローチは、社内のガバナンスを維持する上でさらに大きな役割を果します。アプリ内やクロスアプリのウォークスルーは、従業員のソフトウェア定着化を支援する上で役立ちますが、そもそも従業員が提供されたツールを正しく使用しているかどうかを測定できることも、同じように重要です。

従業員がソフトウェアを適切に使用しないと、パフォーマンスが低下しKPIが達成されない場合があります。極端な例では、ソフトウェアのコンプライアンス違反は、罰金や懲役刑が課されることさえあります。単に従業員がログインしていることだけでなく、ソフトウェアをどのように使用しているかを確認できることは業種に関係なく非常に重要です。

Pendo Adoptのクロスアプリ分析機能により、必要なタスクを従業員が確実にこなしているかどうかを簡単に確認できます。ひとつまたは複数のアプリケーションにまたがる社内ソフトウェアの使用状況を、ひとつのツールで管理することを目的として、Pendoは開発されました。Pendoでは、細かく設定できるカスタムダッシュボードにより、従業員のログイン頻度だけでなく、業務が行われていることを示す重要なタスクが完了しているかどうかを一目で把握し、デジタルアダプション戦略を管理することが可能です。

3. 従業員の声を捉える

ほとんどのデジタルアダプション戦略は、一方的なコミュニケーションに終始しています。ソフトウェアを最大限に活用するためのトレーニングを従業員に提供しているとしても、そのトレーニングが効果的に行われていることをどのように確認しているでしょうか。デジタルアダプション戦略は、従業員の声を捉えることができなければ、成功することはほとんどありません。 

最も一般的な方法は、アプリ内の投票調査やアンケートを使って定性的なインサイトを収集することから始めることです。投票調査やアンケートは、従業員のフィードバックを得て、デジタルアダプション戦略を反復するための素晴らしい方法ですが、きちんと管理せず放っておくとすぐに意味のないものになってしまいます。

言い換えれば、従業員に意見を求めたはよいが、それについてどうするつもりか、さらにはフィードバックを聞いたということを従業員に伝えるにはどうすればよいかを考えなくてはならないということです。 

Pendo Adoptには、多項選択式や自由記述式の投票調査だけにとどまらず、従業員の声を把握し理解するための専用のフィードバック管理システムが備わっています。

専用のフィードバック管理システムにより、ユーザーはデジタルアダプションの改善や、アプリケーションをより良くする方法について、積極的に意見を共有できます。また、Pendoはユーザーが共有したアイデアをもとに、アプリ内トレーニングを特定のユーザーに合わせてカスタマイズすることもできます。さらに、従業員からの意見に基づいて変更を加える場合、Pendoは従業員に対して声が聞き届けられたことを知らせ、最新情報を定期的に提供できます。

4. トレーニングの効果を定量化する

アプリ内や複数のアプリ間において、ウォークスルー式の案内ガイドやトレーニングコンテンツを提供することもひとつの方法です。しかし、最も効果的なデジタルアダプションツールでは、デジタルアダプション戦略が行動の変化に与える影響を実際に定量化することができます。

問題のあるワークフローに関連するサポートへの問い合わせ数の削減を測定する場合や、自分が作成したアプリ内ウォークスルーによって、重要なプロセスに費やす時間がどれだけ短縮されたかを計算する場合にも、Pendoには、アプリ内トレーニングの効果やコスト削減を定量化するための強力な分析機能が備わっています。 

Pendoでは、作成したガイドの波及的効果を測定するだけでなく、特定のタスクやワークフローを完了する際にガイドを見たユーザーの影響を直接測定するガイドの効果測定実験を行うこともできます。デジタルアダプションツールを選択する際には、それによってもたらされる影響を検証できるソリューションを探すことが重要です。

5. すばやく立ち上げて実行する 

ここまで読んでいただいた方は、エンタープライズ向けのソフトウェアやプロセスをうまく導入することの難しさを痛感していることでしょう。デジタルアダプションソリューションは、現実的な問題の解決に役立つ理由から、驚異的な成長を遂げていますが、デジタルアダプションソリューション自体が他とは違うと確信するにはどうすればよいでしょうか。結局のところデジタルアダプションソリューションも、企業が首尾よく導入する必要があるエンタープライズツールのひとつに過ぎません。 

市場で最も人気のあるデジタルアダプションソリューションのなかには、使い方が難しく、インターフェイスに多くの要素が盛り込まれており、さらに導入支援チームとの数週間にわたる協議が必要であるため、導入が困難なものもあります。デジタルアダプションソリューションが適切に導入されないと、多くの場合それらは棚の肥やしとなってしまい、解決すべき問題そのものを悪化させることになります。 

ツール検討する際には、成功に導き、直感的で使いやすいものを提供するベンダーを選ぶことが非常に重要です。Pendo Adoptは、役割や技術的知識のレベルに関係なく、誰でも簡単に使用できるように設計されました。 

Pendo Adoptの操作画面では、他のデジタルアダプションソリューションのように個別のツールを切り替える必要がなく、管理者が必要とするものすべてが一か所で提供されるため、合理的な操作性が得られます。そして、ツール自体よりも重要なのは、Pendoがコンサルティングパートナーとして行動し、お客様の成功に深く関与することです。弊社は、Pendoから得られる価値を最大化する方法をクライアントの皆様が真に理解し、数週間で稼働に移せるよう、導入にあたり現場の皆様をトレーニングする手法を採用しています。 

従業員がプロセスを導入し、ソフトウェアを効果的に使用できるようにすることに重点を置いている企業の方であれば、すでにデジタルアダプションソリューションを検討されているのではないでしょうか。企業における業務やコストの効率化を測るためにも、DXを多角的にとらえて、さまざまな方面から改善できることが重要になります。最も効果的なデジタルアダプションソリューションは、十分なデータに基づいた改善を可能にし、ユーザビリティを最適化できるものです。

Pendo Adoptが企業に提供する価値についてさらに理解を深めたい方は、ぜひ弊社までお問い合わせください。貴社に合わせたプロダクトのデモを提供いたします。