プロダクトチーム

「セッションリプレイツールは本当に必要?」同じことを考えた3人の体験談

2025年1月6日公開
ある時期、だれもリプレイツールを持っていなかった(または同じことを考えていなかった)ことがありました。

「一枚の絵は千の言葉に値する(百聞は一見に如かず)」という有名な格言はだれでも聞いたことがあるでしょう。では、動画ならどうでしょうか。プロダクトチームは常に、ユーザーを真に理解し、ユーザーにとって最適なプロダクトを開発する方法を模索しています。この目的を達成するための重要なツールの1つは、ユーザーのアプリ内体験の視覚的リプレイです。

セッションリプレイツールは非常に人気がありますが、経営陣の賛同(または予算の承認)を得るのは容易ではありません。そのため、視覚的証拠が与える影響に関する、説得力のある3つの実例をまとめました。さらに、コンプライアンスの懸念を克服する方法も紹介します。

Not sure exactly what session replay is or how it fits into your analytics toolkit? Learn what session replay is and how it works to see why it’s essential for understanding user behavior.

セッションリプレイの効果に関する実例

セッションリプレイは、ユーザージャーニーを視覚的に再現するだけではありません。ユーザーのクリック、ホバー、スクロールなどのインタラクションを収集し、それをアプリケーション内でのユーザーのナビゲーションを視覚的に再現する、包括的なソリューションです。ユーザーがタスクを達成しようとする際に、アプリをどのように使用しているかを理解するための窓口です。 

As part of the Pendo Platform, you can pair replays with product analytics, user feedback, and other qualitative data to understand what and why users do in your app. Here are three real-world ways you can make a positive impact on your business with replay footage: 

1. 技術的UX負債の見える化 

すべてのプロダクト担当者は、リプレイ映像を入手し、ユーザーが不便に感じている点を理解するために、すべての摩擦点を確認する必要があります。 

例を挙げましょう。PendoのUXデザイナーであるモリーは、ユーザーが日付範囲の選択に苦労していることに気づきました。リプレイの「フラストレーション指標」を見ていると、ユーザーがPendoで日付範囲を設定しようとき、遠く離れた日付を選択するために何度もクリックしなければならないことに気づいたのです。 モリーはこれを見てショックを受けました。

このPendoリプレイをSlackで共有することで、モリーのエンジニアリングチームは簡単に修正する方法を見つけました。そして、2時間後にはUXを劇的に改善するソリューションを実装しました。モリーとチームの皆さん、素晴らしい対応です!

2. 新機能のリリース監視

新しい機能をリリースすると、リプレイ映像によって次のような質問に答えることができます。

  • ユーザーは想定通りにその機能を使っているか?使っていない場合は、テストで見つけられなかったバグのように、摩擦が起きているか?
  • ユーザーはあなたが想定した「理想的なフロー」を辿っているか?それとも、予期しない方法で機能を使っているか?または、完全にフローから離脱しているか?
  • どのようなタイプのお客様またはペルソナが成功しており、どのようなタイプが苦戦しているか?

PendoがAIを活用した「おすすめのリプレイ」をリリースした際、初期の指標は矛盾していました。使用データは低かったものの、ユーザーからのフィードバック(Listen経由で収集)は肯定的でした。定量的・定性的な指標を見る限り、何かが間違っていることがわかりましたが、何が間違っているのかはわかりませんでした。

Pendoのプロダクトチームは、リプレイライブラリを訪れるユーザーのリプレイを確認し、驚くべき事実を発見しました。70~80%のユーザーが、おすすめのリプレイではなく、空の状態に遭遇していたのです。このことが次のプロダクトイテレーションの指針となり、ロードマップを進めるために3種類のプロダクトデータを活用しました。

3. プロダクト投資の妥当性確認

ある顧客を担当するプロダクトマネージャーは、彼のリーダーシップチームが新機能のリリースに注力したいという意向があることをその顧客に伝えました。しかし、ユーザー調査と定着化指標をもとに考えると、その意向は正しくないことを理解していました。それらの指標をリーダーシップチームに提示しましたが、彼らの考えは変わりませんでした。

リプレイを見ていると、すぐに反論に使える視覚的証拠を見つけました。ユーザーは製品内の別のセクションで立ち往生し、アプリを使用する時間の約80%は2つのページ間で行ったり来たりしていました。

彼のリーダーシップチームは、これらのリプレイクリップやページの合計滞在時間などのプロダクト使用状況の統計を活用し、ロードマップ全体の優先順位を再設定しました。現在、リーダーシップチームはこのワークフローにかかるユーザーの時間を30%短縮することに注力しています。

コンプライアンスやプライバシーの懸念に直面していますか?

Pendoは、リプレイデータに適切なプライバシーとセキュリティのオプションを提供することに重点を置いているため、 あなたユーザーや会社にとって適切な対応ができます。

データのプライバシーとセキュリティは、セッションリプレイツールに反対する一般的な理由です。そのため、Pendoセッションリプレイでは、ニーズに応じた適切なプライバシー設定ができます。 

  1. 最大限のプライバシー。個人を特定できる情報 (PII) を大量に扱う製品を使う際は、可能な限り多くのデータをブロックすることを選択できます。これを選択すると、Pendoがセッションを再作成する際には、個人情報の部分には星が表示され、データがPendo(またはあなた)に渡されることはありません。
  2. 入力のみ。ユーザーが情報を入力する場所にのみPIIを入力する場合、このセキュリティレベルではユーザーが入力した内容を見えないようにして、ナビゲーションとトップバーを引き続き表示します。
  3. 最低限のプライバシー。このレベルのセキュリティは、ウェブサイトやナレッジベースの記事では一般的ものです。メール、パスワード、電話番号は非表示になりますが、製品のユーザーインターフェース(UI)の他の要素は引き続き表示されます。

プライバシーオプションを選択すると、詳細度をさらに高める(または低くする)ことができます。セグメンテーションエンジンを使用して、特定のユーザーセッションを収集し、他のセッションを除外することで、収集するユーザーリプレイを選択することもできます。 

セッションリプレイをさらに活用するためのヒント

日常のワークフローでリプレイの使い方がわからない場合は、これ以上探す必要はありません。これらのベストプラクティスを取り入れることでリプレイ映像を最大限に活用することができます。 

1. 保存済みフィルターを設定する

まず、ライブラリに行き、現在取り組んでいる製品領域やページ/機能の保存済みフィルターを設定してください。これにより、注意を払うべき領域の提案が表示され、Pendoリプレイを視聴してCXの状態を把握することができます。次に、製品を改善するためにすぐに取り組める、即効性のある部分を事前に特定できます。 

保存済みフィルター

2. インサイトをコンテキスト化する

保存済みフィルターを含むダッシュボードを設定すると、定量データ、定性データ、視覚データをすべて1か所で追跡できます。 

機能のリリースや将来の投資に備えて、アナリティクスのファネルとデータエクスプローラ(DX)レポートを設定し、そこからリプレイを起動して、重要なデータのコンテキストで体験を確認する必要があります。

3. リプレイを他のチームと共有する

多くのお客様が、エンジニアリングチームやGo To Market(GTM)チームとの週次ミーティングにPendoリプレイを取り入れることに成功しています。週次ミーティングで保存したフィルターを引き出し、Pendoリプレイをライブで視聴することで、何週間もかけて取り組んだ内容を全員が確認できるようになります。 


 

この投稿は、最近のウェビナー「見ることで勝つ - セッションリプレイを活用してより良いプロダクトを開発する方法」の要約です。Pendoセッションリプレイのセルフガイドツアーを体験するか、エキスパートに問い合わせて実演を受けてください。