視点

プロダクト体験プラットフォームがプロダクトライフサイクルの各段階でPMを支援する方法

毎日いくつものツールを、状況に応じて切り替えて使うことほど生産性を低下させるものはありません。

ビジネス目標からプロダクトの使用状況データ、ユーザーフィードバックまで、リソースの確保やロードマップ作成にあたって十分な情報に基づいた意思決定を行うために必要なすべての情報を考慮すると、プロダクトマネージャー(PM)にとってこの問題はさらに複雑になります。では、どうすればPMは、必要なインサイトを得るためにツール間を行き来する煩わしさや精神的負荷から解放されるのでしょうか。一言でいうと、「ポイントソリューションの使用をやめる」ことです。

 

ポイントソリューションの問題点

さまざまなソリューションを組み合わせて独自のプロダクト体験スタックを開発すればよいと考えるかもしれませんが、実はポイントソリューションをつなぎ合わせると、深刻な頭痛の種になる可能性があります。毎日ツールの寄せ集めの中で仕事をしなければならないPMは尚更です。

運用の観点からは、複数のツールについて経営陣や調達チームから賛同を得ることは、統合プラットフォームについて1回の提案を行うよりもはるかに面倒です(そして時間もかかります)。さらに、これらのツールのいずれかで問題が発生したり停止したりすると、重要なワークフローが中断される可能性があります。そして、複数のサポートチームと電話ですれ違いが続いたり、壊れたインテグレーションやAPIを修正するようエンジニアに懇願したりすることになります。

しかし、特にプロダクトマネジメントの世界においてポイントソリューションに頼ることの最も深刻な問題は、データがサイロ化されるため、膨大なデータがあったとしても、その中から実用的なインサイトやシグナルを特定できなくなることでしょう。プロダクトチームにとって、ツール間で相互にやり取りできない状況は、効率という観点からも致命的です。ポイントソリューションをたくさん使うことはPMにとって「開いているブラウザのタブが多すぎる」という例えが現実に変わることと同じです。PMは、必要なデータをすべて入力するために、それぞれ使い勝手が違う複数のプラットフォーム間を移動し、ツール間で情報を出し入れして集計し、分析する必要があるのです。いわば、スプレッドシートの苦行です。

そして最後に、ポイントソリューションは、特定のオーディエンス向けに開発されたオーダーメイドのソリューションであることを売りにしているため、さまざまなチームがそれぞれ違った信頼できる情報源から作業することを余儀なくされます。これはデータへの不信感(どのツールが最も正確なのか?本当に最新のデータソースはどれなのか?)を生むだけでなく、組織内で意思決定がサイロ化されることも意味します。そのため、ビジネスインテリジェンスデータがプロダクトのロードマップに貢献することはなく、プロダクトの使用状況データがカスタマーサクセスチームの戦略を支援することもなく、さらには、顧客センチメントデータがマーケティング戦略に役立つこともないという、悪循環に陥ります。

でもこれは、打開できます。

プロダクトマネジメントライフサイクル全体を通じたプロダクト体験プラットフォームの使用

Pendoのような統合プロダクト体験プラットフォームは、より良いデジタル体験を構築するために必要なすべてのインサイトを1か所に集約します。そのため、収集したユーザーフィードバックはデザインプロセスに反映され、プロダクトデータは解約を未然に防ぎ、視覚的データは販売者がより質の高いコンバージョンを促進するのに役立ちます。

特にプロダクトチームにとってプロダクト体験プラットフォームは、プロダクトマネジメントライフサイクルの各ステップで必要となる最も重要な情報とツールをすべて1か所に集約するため、PMが全体像を把握し、データを信頼し、その結果に基づいて迅速に行動できるようにします。詳しく見てみましょう。

ディスカバリーの合理化

プロダクトディスカバリー(発見)は、プロダクトマネジメントのライフサイクルにおいて 、重要なのに見落とされがちなステップです。ディスカバリーの段階では、PM(およびプロダクトデザインユーザー体験などを担当する他のチーム)は、ユーザーが経験している問題に対する解決策を三方面から立体的に考察して特定するために、質問をし、データを掘り下げます。そのためには、プロダクトの使用傾向、ユーザー行動の可視化、顧客フィードバックから抽出した明確なテーマをしっかりと理解する必要があります。

Pendoのようなプロダクト体験プラットフォームでは、プロダクトチームがこれらすべてのインプット(定量的データ、定性的データ、視覚的データ)間の関連性を1か所で分析し、調査することができます。プロダクトアクティビティとユーザーセンチメントを比較対照するために、Amplitudeのようなアナリティクスのみを行うツールから、Qualtricsなどフィードバックのみを収集するツールに移動する必要はもうありません。また、Full Storyのようなツールで何千ものリプレイを精査し、WalkMeなどのツールでアプリ内メッセージでターゲティングするユーザーを手動で特定する必要もありません。

Pendoでは、これらすべての情報が1つのツールに集約され、すぐに活用できます。Pendoアナリティクスを使用してユーザーがプロダクトをどのように使用しているかを確認したり、Pendo Feedbackを使用してユーザーの行動をフィードバックやプロダクトリクエストと比較したり、Pendoセッションリプレイを使用して特定のユーザーセッションを掘り下げて問題を診断したりできます。また、これらのツールはすべてPendoエコシステムの一部であるため、互いに情報を共有するので、PMが発見プロセス全体を加速するのに役立ちます。

検証とテストの強化

発見のフェーズと同様に、プロダクトのアイデアを検証することは、プロダクトマネジメントライフサイクルにおける重要なステップですが、これはしばしば過小評価されがちです。顧客との1対1の会話は、プロダクトや機能のアイデアに関する詳細な意見を得るための優れた方法ですが、拡張性がありません。しかし、プロダクト体験プラットフォームでは、常時利用できるプロダクトとユーザーに関する情報収集手段を活用して、市場に投入する前にアイデアをテストし、意思決定を検証することができます。

たとえば、Pendoのアナリティクス機能を使用して、改善したい特定の機能の使用状況データを収集し、プロダクト全体に変更を加える前に、細かな調整(ボタンの色や配置など)の効果を測定することができます。また、Pendoアプリ内ガイドによるアプリ内投票調査やアンケート、Pendoディスカバーのアイデアテストを使用してフィードバックを収集し、成功するコンセプトを特定してから、本格的なソリューションを導入することもできます。

これらすべての実験とデータポイントを1つのプラットフォームに統合すると、入力をスプレッドシートに並べ替えるのにかかる時間が減り、ユーザーが実際に興味を持つソリューションの開発により多くの時間を費やすことができます。

最初から適切なものを開発

プロダクトチームにとって、「開発」段階の重要な要素は、プロダクトロードマップを推進し、守ることです。また、関係者からの単発的な要求や提案によって、まとまりがつかなくなったり脇に追いやられたりすることを避けるためには、ロードマップがデータ主導で、最新かつ民主化されていることが不可欠です。

Pendoのような統合されたプロダクト体験プラットフォームを使えば、PMは プロダクトの使用状況データや定性的なフィードバックに基づいた(そして完全に統合された)共有可能なロードマップを作成することができます。つまりロードマップを単なる残務リストから、戦略的なコミュニケーションとインサイトの牽引役に変えることができるのです。プロダクト体験プラットフォームを使えば、ユーザーから得たアナリティクス、フィードバック、機能リクエストのすべてが同じインターフェースに集約されるため、チームの足並みを揃え、明確なストーリーを伝え、開発中の機能の価値を明確にすることが容易になります。

そして、いざ新機能をベータ版に昇格する際には、Pendoのようなプラットフォームがあれば、成功を測定し、何がうまくいっているのか(あるいはうまくいっていないのか)を評価するために必要なすべてのツールを提供してくれます。Pendoセッションリプレイは、 Pendoで作成したアナリティクスやセグメントと統合されているため、関連するリプレイに簡単にジャンプして、ユーザーがベータ機能にどのように関与しているかを確認したり、利用パターンを深く掘り下げたり、戦略をすばやく調整したりすることができ、フィードバックを収集するために開発を止める必要はありません。

リリースの最適化

リリースは、実際には新しいプロダクトや機能の始まりにすぎません。そして、最高のリリースには、ビジネス全体のチームによる協調的な取り組みが必要です。PMの視点から見ると、プロダクトに全員を結集させること(プロダクト主導になるための中核となる信条)は、リリース時に大きな話題になり、その後、長期的かつ持続的な定着化を促進するために重要です。ここでも、統合プラットフォームが役に立ちます。

Pendoのようなプロダクト体験プラットフォームを利用することで、プロダクトチームは、開発した機能やプロダクトがタグ付けされた瞬間から、その影響と定着率を測定できます。このアナリティクスデータはPendoのアプリ内ガイダンスと統合されているため、PMはマーケティングや開発などの部門と連携して、最も重要な場所、つまりプロダクト自体の内部で、新しいリリースに関する情報を広めることができます。同様に、ユーザーが新機能を取り入れるのに苦労している場合、Pendoのようなプラットフォームを使用すると、行き詰まっているユーザーのみを特定してPendoアナリティクスでセグメントを作成し、 Pendoプラットフォームを離れることなく、Pendoアプリ内ガイドでカスタマイズされたアプリ内メッセージを展開できます。

パフォーマンスの評価と継続的な反復

プロダクト開発において継続的な学習と反復は、ある問題の解決を目的として開発したプロダクトが、その問題を実際に解決できることを保証するための鍵です。しかし、ポイントソリューションでは、ユーザー体験を真に理解するために必要なデータがすべてサイロ化されて収集されるため、傾向を特定するのが面倒で時間がかかり、ユーザー体験の全体像を把握することができません。Pendoのような統合プラットフォームは、定量的、定性的、視覚的なデータをすべて1か所に集め、PMが必要なインサイトを迅速かつ効率的に入手し、必要に応じて戦略を転換できるようにします。

Pendoアナリティクスは、プロダクトの成功に最も重要なユーザー行動とパフォーマンス指標を可視化します。Pendo Feedbackでは、それらの行動の背後にあるユーザーフィードバックやセンチメントを把握することができます。Pendoセッションリプレイでは、関連するリプレイを見ることで、苦戦しているユーザーがどこで問題にぶつかっているかを確認することができます。そしてPendoアプリ内ガイドによって、これらのユーザーに的を絞ったガイダンスやリソースを提供し、軌道修正できるようユーザーを導くことができます。これらをすべて同じツールで行うことができます。

PMは、最近リリースされたHubSpotとの双方向インテグレーションのようなPendoのインテグレーションによって、このデータ取得とレポート作成をさらに強化することができます。これにより、Pendoで収集されたプロダクトに関するインサイトを市場開拓戦略チームに提言できるため、マーケティング担当者、販売担当者、カスタマーサクセスマネージャーなどが、より良い意思決定を行い、より多くの情報に基づいた顧客とのディスカッションを行うことができるようになります。また、Pendoのデータ同期によって、このようなプロダクトデータがさらに向上し、PMがプロダクトデータをビジネスインテリジェンスレポートに取り込めるようになるため、それを見た経営陣は企業全体の目標に対するプロダクトの影響をより完全な形で把握できます。


 

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