Pendoのデータで回答できる10の質問
アクティベーション
ユーザーの獲得に成功したら、次の重要なステップはアクティベーションです。ここでは、ユーザーにプロダクトの価値を理解してもらい、プロダクトを継続的に使ってもらうようにします。オンボーディングはアクティベーションの中心的な役割を果たすため、アプリ内のオンボーディング体験における摩擦を低減することが重要です。
今日、先週、先月のアクティブユーザー数は?
この質問によって、ユーザーがアプリケーションにログインする頻度を把握でき、プロダクトが人々を引き付け続けているかどうかがわかります。単純ではありますが、プロダクトの使用状況を把握できるため、最初の質問には最適です。
- 空白もしくは既存のダッシュボードで、[ウィジェットを追加(Add Widget)]をクリックしてウィジェットライブラリを表示します
- [訪問者概要(Visitor Overview)]ウィジェットを選択します
- 本日の総アクティブユーザー数、昨日の日別アクティブユーザー数(DAU)、過去7日間の週間アクティブユーザー数(WAU)、過去30日間の月間アクティブユーザー数(MAU)が表示されます
- 自分自身をベンチマークとし、プロダクトの日別、週間、月間の数値が時間の経過とともにどのように変化するかを確認します
- このデータは[アカウント概要(Account Overview)]ウィジェットを使用してアカウント別に表示することもできます。これは訪問者ごとのアクティビティよりも、アカウントのアクティビティが重要であるエンタープライズ向けアプリケーションに最適です
ユーザーはプロダクトをどのように使用していますか?
この質問は「ユーザージャーニーマップはどのようになっていますか?」と言い換えられます。ユーザーがどのようにプロダクトを使用しているかを見ることで、どのフィーチャーに時間を費やしているのか、どの部分を早い段階で発見しているのかを明らかにできます。
- 左側のサイドバーの[行動(Behavior)]タブに移動し、[パス(Paths)]に移動します
- ユーザーが初めてプロダクトを使用する際の自然な出発点となるページやフィーチャーを、関連するアプリから選択します
- 最初に、選択したページもしくはフィーチャーから「始点(Starting from)」となるパスを表示する設定にします
- このパスを表示したい日付範囲とセグメント、またはユーザーコホートを選択します(ヒント:セグメントは一連のルールによって定義され、さまざまなメタデータ属性に基づいたデータの一部を提供します)
- [保存して実行]をクリックし、このレポートに名前を付けます
- ユーザーがパス内で移動する傾向のある主なフィーチャーとページを記録し、それらがプロダクトの価値提案の観点から想定内かどうかを確認します
- モバイル向けのプロダクトがあれば、モバイルユーザージャーニーを閲覧し、上位のフィーチャーの類似点や相違点を確認します。類似点があれば、そのフィーチャーやページがユーザーにとって本当に価値があることを示している可能性があります
- ユーザージャーニーをさまざまなペルソナのセグメント別に表示することで、あるグループが固有のニーズに基づいてプロダクト内を移動しているかどうかを把握できます
プロダクトのコア(主要)となる部分はどこですか?
ユーザーが最も使用しているのはどのフィーチャーですか?
プロダクトの使用状況を大まかに把握できたら、焦点を絞って、ユーザーにとってどの部分が重要か、そしてそれが期待に合っているかの検証を開始します。これらのフィーチャーは、ユーザーが問題を解決するために使っているものを表しており、オンボーディングとプロダクト体験全体が正しい行動を促しているかどうかを理解するのに役立ちます。
- 任意のダッシュボードから、[ウィジェットを追加]をクリックしてウィジェットライブラリを表示します。
- [フィーチャーの定着化(Feature Adoption)]ウィジェットを選択して、プロダクトで最も多くの操作が行われているフィーチャーを確認します。
- 必要に応じて設定(日付、セグメント、アプリ)を調整します(ヒント:[ベンチマーク(Benchmark)]設定では、80:20ルール(パレートの法則)に従い、フィーチャークリックの80%から始めることをお勧めします)
- 最も多くクリックされたフィーチャーを確認し、それらのフィーチャーがプロダクトの特定の領域にある場合は、その部分がユーザーにとって最も価値のあるものである可能性が高いことを示しています
- [保存して実行]をクリックし、このレポートに名前を付けます
- テーブルの任意のフィーチャーをクリックすると、上位の訪問者とアカウント、およびフィーチャーのアクティビティのトレンドを含む、その特定のフィーチャーのデータが表示されます
- コアイベントを設定した場合は、最も使用頻度の高いフィーチャーのリストとコアイベントのリストを比較して、最も重要だと考えているプロダクトの領域にユーザーがアクセスしているかどうかを確認できます。
ユーザーはプロダクトの重要な部分をすばやく簡単に見つけることができていますか?
ユーザーがプロダクトをどのように使用しているか、プロダクトの最も重要な部分が何であるかがわかったので、次は、ユーザーがこれらのページやフィーチャーをできるだけ簡単に見つけられるようにする必要があります。オンボーディング(およびアクティベーション全般)を成功させるためには、ユーザーにプロダクトの価値をすばやく簡単に見出してもらう必要があります。さもなければ、ユーザーに再び使ってもらう可能性は低くなります。
- 最初に、コアイベントが設定されていることを確認します
- 任意のダッシュボードから、[ウィジェットを追加]をクリックしてウィジェットライブラリを表示します。
- コアイベントを選択します。[初回使用までの期間(Time To First Use)]ウィジェットで、訪問者が各コアイベントを最初に使用するまでの時間を把握できます
- 必要に応じて設定(日付、セグメント、アプリ)を調整します
- ユーザーが使い始めるのに最も時間がかかっているコアイベントを確認します。これは、ユーザーが見つけにくい、または考えていたほど重要な機能ではないことを示している可能性があります
- さまざまなユーザーセグメントを比較して、初回使用までの期間の違いを確認します。最もエンゲージメントの高いユーザーのセグメントと比較し、それをベンチマークとして使用することもできます
- 増加傾向を示す(赤い上向き矢印で示される)コアイベントを特定し、時間の増加の原因となる戦術の有無を調査します
アダプション(定着化)
定着しているプロダクトであれば、ユーザーがすばやく価値を発見し、リピーターとなり、プロダクトが日常生活の一部となることで習慣的な使用が促されます。プロダクトの使用状況データは、プロダクトがこの基準にどの程度適合しているかを判断するのに役立ち、プロダクト体験を継続的に改善するための実用的なデータとして活用できます。
主要なフィーチャーの使用は時間の経過とともに増減していますか?
顧客がプロダクトを使い続ける中で、主要なフィーチャーを継続的に使っていることを確認する必要があります。主要なフィーチャーは、定着化や肯定的な顧客センチメントなどの結果と相関関係があります。
- 任意のダッシュボードから、[ウィジェットを追加]をクリックしてウィジェットライブラリを表示します。
- [ページとフィーチャーの使用時間の推移(Page/Feature Use Over Time)]ウィジェットを選択すると、ページやフィーチャーのアクティビティのトレンドデータが表示されます
- 設定(日付、セグメント)を調整し、追跡するページやフィーチャーを選択します
- 特に重要な測定項目に基づいた適切な指標(閲覧数/クリック数、訪問者数、もしくはアカウント数)を選択します
- ページやフィーチャーの使用状況の低下を確認し、アクティビティの減少に関する潜在的な仮説を立てます
- [データエクスプローラ]ウィジェットを使って、異なるセグメントや期間について、ページやフィーチャーのアクティビティを時系列で比較できます
- モバイルアプリがある場合は、[データエクスプローラ]ウィジェットで、ウェブアプリの使用状況をモバイルアプリと比較し、フィーチャーの使用状況を全体的に把握することもできます。
ユーザーが問題を抱えているフィーチャーやページはどれですか?
ユーザーがプロダクトにどのような価値を見出しているかを把握した後は、逆に「ユーザーはどこで行き詰まっているのか」に目を向けることが有効です。このようなユーザーは、さまざまな理由でワークフローに摩擦を感じている可能性があります。たとえば、何を求めてこのプロダクトたどり着いたのか、どのようにプラットフォームを操作するのかがわからないなどです。
- 左側のサイドバーの[行動]タブに移動し、 [ファネル(Funnels)]に移動します
- ユーザーが使用すると予想される一連のページ、フィーチャー、もしくはトラックイベントを順番に選択して、ファネルの作成を開始します。
- 最初に、最も幅広いユーザーに適用される最も一般的なフローを確認することをお勧めします
- 必要に応じて日付範囲やセグメントを選択します
- [保存して実行]をクリックし、レポートに名前を付けます
- どのステップで最も離脱が多かったかを確認し、ユーザーがフローを放棄した理由の仮説を立てます(ファネルの初期段階なのか後半なのか?どのようなユーザーが離脱しているのか?)
- テーブルで[次のステップまでの時間(Time to Next Step)]のデータを表示し、ユーザーがファネルを下に移動するのにかかる時間を確認します。時間が長い場合、ワークフロー内のステップが混乱を招いている可能性があります
ユーザーが無視しているフィーチャーやページはどれですか?
これにより、プロダクトのどの部分がユーザーにとって無関係なのかを把握でき、フィーチャーの肥大化の回避やサポートコストの削減のために、最終的に廃止したいフィーチャーを明確にすることもできます。ユーザーがどのフィーチャーを最も使用しているかを把握するのと同様に、プロダクトの効果的な使用の妨げになっているフィーチャーがないかを確認することも重要です。
- [プロダクト(Product)]、[ページ(Pages)](アプリ内の現在タグ付けされているページ)の順に移動します
- [ページ]テーブルで、[訪問者数(Number of Visitors)] 、[アカウント数(Number of Accounts)] 、[ページ閲覧数(Page Views)]、もしくは[1日あたりの時間(Time Per Day)]で並べ替え、各ページのアクティビティを確認できます
- 上のドロップダウンでデータを絞り込んで、特定の期間もしくは特定のユーザーセグメントのアクティビティを確認できます
- フィーチャーのアクティビティを把握するには、[プロダクト]、[フィーチャー]の順に移動した後、上記の手順を繰り返します
- 90日以上アクティビティがないページやフィーチャーは、廃止の候補となるため、確認しておきます
- 上記の一連のページとフィーチャーをモバイルアプリと比較対照し、双方の廃止を検討してください
リテンション
特に、顧客獲得にかかるコストが初期契約額よりも大きい場合、プロダクトがユーザーを維持できるかどうかが企業の収益に直接的な影響を与えます。プロダクトアナリティクスによって、自社の状況を把握し、リテンションの取り組みに重点を置くべき場所をより明確にすることができます。
アクティブユーザーはどれくらいの頻度でプロダクトを使用していますか?
この質問に答えることで、プロダクトの通常の使用頻度が明らかになり、ユーザーセグメントやペルソナ間の使用パターンの違いを把握することもできます。最も重要なのは、時間の経過に伴う行動の変化を監視できることです。
- 任意のダッシュボードから、[ウィジェットを追加]をクリックしてウィジェットライブラリを表示します。
- [粘着性(Stickiness)]ウィジェットを選択します
- プロダクトの理想的な使用状況を表すのに最適な[指標(Metrics)]設定を構成します(例:エンタープライズアプリケーションでは通常週単位で使用されるためDAU/WAUを設定する)
- 必要に応じて他の設定(日付、セグメント、アプリ)を調整します
- グラフに異常な低下があれば記録し、粘着性の平均値を経時的に追跡して、徐々に増加しているかどうかを確認します
- 理想的な粘着性を確認するには、健全な顧客のセグメント(あなたのビジネスにとって「健全」とは何かを定義する必要があります)を[粘着性]ウィジェットに追加し、それを平均粘着性と比較します
- モバイルアプリもある場合は、その粘着性をウェブアプリと比較し、違いがあれば確認します
使い始めて数か月間で、どれくらいのユーザーがプロダクトを使い続けていますか?
リテンションデータの一番基本的なデータは、ユーザーのログイン回数です。これを見ることでユーザーがプロダクトに継続的に戻ってきているかどうかがわかります。この質問では、特定の期間(通常は1か月もしくは1週間)に初めてプロダクトを使用するユーザーが、その後の期間に再び使用するかどうかを確認できます。
- 左側のサイドバーの[行動]、[リテンション(Retention)]の順に移動し、[リテンション]テーブルを表示します
- プロダクトの全体的な使用状況を把握するには、[ソース(Source)]設定で[すべてのアクティビティ(All Activity)]と関連するアプリを選択します
- [コホート設定(Cohort Settings)]で、プロダクトに関連する[コホートタイプ(Cohort Type)]と[サイズ(Size)]を選択します
- 必要に応じて、セグメントと日付範囲を調整します
- 各コホートを確認し、コホートの開始後も引き続きプロダクトに戻って使用している訪問者の割合を確認します
- リテンションが著しく低下または上昇した場合、その原因について仮説を立てます(例:ユーザーの早期離脱を防ぐためにPendoアプリ内ガイドを作成したか?サポートチームは、ユーザーがアプリケーションにログインできない問題を解決したか?)
- テーブルの特定のセルを選択すると、定着した訪問者と離脱した訪問者のリストが表示されます。脱落した訪問者を分析してパターンを特定したり、そのユーザーを対象としたアプリ内ガイドを作成して、再エンゲージメントを図ったりすることができます
重要なフィーチャーを使用したユーザーのうち、どれだけの人が戻ってきますか?
アプリケーション全体のユーザーのリテンションを分析した後、フィーチャーレベル、特にユーザーのエンゲージメントを維持する個々のフィーチャーレベルで、リテンションを調査することが有効です。理想的には、ユーザー体験に価値をもたらすと思われるフィーチャーは、プロダクトの継続的な使用にも関連しています。
- [行動]、[リテンション]の順に移動し、[リテンション]テーブルを表示します
- フィーチャーのリテンションを把握するには、([すべてのアクティビティ]ではなく)[ソース]設定で特定のページ、フィーチャー、もしくはトラックイベントを選択します
- [コホート設定(Cohort Settings)]で、プロダクトに関連する[コホートタイプ(Cohort Type)]と[サイズ(Size)]を選択します
- 必要に応じて、セグメントと日付範囲を調整します
- 選択したページ、フィーチャー、もしくはトラックイベントのアクティビティによってフィルタリングされたリテンションがグラフに反映されます。選択したページ、フィーチャー、またはトラックイベントがユーザーのリテンションに与える影響を確認します
- 価値が高いと思われる他のフィーチャーを引き続き選択し、リテンションが低い場合は、アプリ内ガイドを使用して見つけやすくすることを検討してください
- 最近、新しいフィーチャーをリリースした場合は、[リテンション]グラフで、それが全体のユーザーリテンションの向上に役立っているかどうかを確認します(高いリテンションを示している場合、そのフィーチャーはオンボーディング時に新規ユーザーを誘導する強力なアクティベーションポイントになる可能性があります)