UserTestingがPendoを使用して定着率と顧客満足度を向上させた方法

UserTestingの概要
UserTestingは、組織が顧客からのインサイトを得られるように企画から実行までを支援し、 デジタルプロダクトやサービスの開発、提供のあり方を根本から改革しています。
課題
UserTestingでは、顧客の最初の30日間の体験をできるだけ生産的にするために、よりパーソナライズされたアプローチを必要としていました。
Pendoの使い方(Pendo'ing it)
ユーザーの行動を追跡し、ユーザーをセグメント化し、コミュニケーションをターゲティングと合理化することで、没入感とパーソナライズされたオンボーディング体験を作り出しました。
結果
UserTestingは、使用状況データと各ペルソナに合わせてカスタマイズされたガイドを活用し、プラットフォームの定着率を1100%向上させ、PESスコアを43%向上させました。
目次
プロダクトとの関係は、デートとそれほど変わりません。良い初デートは、将来のデートにつながることが多いですが、悪い初デートは、大抵の場合、他の可能性を探すことになります。
デートと同様、プロダクト会社はユーザーを惹きつける必要があります。さもなければ、3か月後にはユーザーの70%を失うリスクがあります。それだけ大きく減少することもあるため、長期的な定着化を促進する強力な関係を築くには、最初の数回のやり取りが極めて重要です。
プロダクト主導の成長(PLG)の支援を目指す企業にとって、価値実現までの時間を短縮することは重要です。最高水準のソフトウェア企業のtime-to-value(価値実現までの時間)は0.2日です。一方、ソフトウェア企業の平均は1.5日です。
では、顧客が迅速に価値を実現するためには何が必要でしょうか?
最初の30日間を大切にする
ユーザー体験(UX)に関する定性的かつ定量的なインサイトの収集を支援するプラットフォームであるUserTestingにとって、顧客ライフサイクルの最初の30日間は、長期的なロイヤルティを左右する重要な期間です。
UserTestingのデジタルCX・教育担当シニアディレクターであるGina Frazee氏は、初期の顧客体験(CX)を改善する機会を見出しました。顧客がプロダクトジャーニーで「アハモーメント」に早く到達できるように、チャネル全体でメッセージが一貫している、よりパーソナライズされたオンボーディング体験を作りたいと考えていました。
Frazee氏とそのチームは、価値実現までの時間を短縮するために、ユーザーが最初の30日以内にテストをリリースするという明確な目標を設定しました。これは、リテンションの長期的な予測因子です。
使用における障壁を減らし、UXを微調整するために、UserTestingはPendoを利用しました。
機能に対するユーザーの認知度の低さは、プラットフォームの利用に悪影響を与える
UserTestingは、顧客がプロダクトを使い始めればすぐにその価値を認識することを知っていました。しかし、顧客をプラットフォームに長く引き留めて、UserTestingの多様なプロダクトを十分に理解してもらうことは課題でもありました。こうしたユーザーの認知度の低さから、プラットフォームの利用が低迷し、解約リスクが高まりました。
もう1つの課題は、正確な顧客セグメントがないことでした。3つの異なるタイプのユーザーがいる中で、メッセージがカスタマイズされていなかったため、コミュニケーションの取り組みは効果が無く、結果として一貫性のなさによる顧客の混乱を招きました。
使用成功への5つのステップ
Frazee氏とそのチームは、Pendoツールをいくつか活用し、CXを改善するための5つのステップのアプローチを取りました。
- 行動追跡:Pendoアナリティクスを使用して、顧客が最初の30日間にプラットフォームとどのようなやり取りしたかを分析し、重要なマイルストーン、共通の課題、改善すべきエリアを特定しました。
- セグメント化:顧客の行動、業種、その他の関連要因に基づいて顧客をセグメント化することで、UserTestingは特定のユーザーグループに対してプロダクトコミュニケーションを調整し、より価値のある体験を提供し、コンバージョン率を向上させることができました。
- ターゲットを絞ったガイドとツールチップ:Frazee氏のチームは、主要な機能とワークフローを顧客に案内し、ステップバイステップの手順と状況に即したヘルプを提供するインタラクティブガイドを設計しました。これらのガイドは顧客セグメントに基づいてパーソナライズされ、各ユーザーが最も関連性の高いガイダンスを受け取れるようにしました。
- アプリ内コミュニケーションの合理化:コミュニケーションチャネルを統合し、Pendoガイドを使用してプラットフォーム内でタイムリーかつ関連性のあるメッセージを配信しました。このアプローチにより、注意をそらす要素が最小限に抑えられ、顧客が適切なタイミングで適切な情報を受け取ることができるようになりました。
- ダッシュボード:データエクスプローラを利用してセグメントとベンチマークデータを比較し、ファネルを用いてガイドのパフォーマンスと、顧客がテストをリリースするまでに要した時間(最終的な30日間の目標)を把握しました。
コンバージョンが1100%増加し、顧客満足度が向上
ユーザーデータとパーソナライズされたコミュニケーションの組み合わせにより、よりスムーズな顧客体験が生み出され、ユーザーはプロダクトの専門家になることができました。最初の30日間で、新しいオンボーディング体験を完了した顧客は54.4%のコンバージョン率でテストをリリースしました。一方、ガイドを利用しなかった顧客のコンバージョン率はわずか4.5%であり、1100%という驚異的な増加となりました。
「Pendoは、特定のペルソナに基づいたセグメントを構築して、ユーザーが適切なタイミングで適切なガイドを受け取り、適切なジャーニーを選択できるため、非常に価値があります」とUserTestingのシニアプログラムマネージャーであるJohn Anistranski氏は説明しました。
顧客満足度も大幅に向上しました。UserTestingのプロダクトエンゲージメントスコア(PES)は58から83に急上昇し、43%の増加を示しました。Pendoのツールを用いた新しいパーソナライズされたアプローチにより、顧客の肯定的なセンチメントが育まれ、全体的な体験が向上し、顧客の目標達成が促進されました。
この素晴らしい成果は社内で見過ごされることはありませんでした。UserTestingのCPOと他の最高責任者レベルの幹部は、チームの顧客中心のアプローチの価値を認識し、それにより顧客の全体的なジャーニーにわたってPendoを活用した体験をさらに創出するための投資が促進されました。
Pendoでカスタマージャーニー全体をカバーする
このような大きな成功を収めた後、Frazee氏とチームは、顧客にサービスを提供し、大きなビジネス価値を創出するために、Pendoの取り組みを構築し続けています。Frazee氏たちは、今後Pendoの取り組みを進めるにあたり、注力すべき3つの分野を特定しました。
- 定着化:UserTestingは、顧客が高度なプラットフォーム機能を発見し、使用するのを支援するために、よりコンテキストに基づいたガイドを作成することができます。
- エンゲージメント:顧客に最新情報を届け、エンゲージメントを維持するための、時間的制約があるコンテンツや機能のアップデートを提供するパーソナライズされたアプリ内メッセージ。
- 更新:Frazee氏のチームは、潜在的な解約リスクに積極的に対処するためのアウトリーチキャンペーンを構築します。
Pendoは、Frazee氏のチームが顧客に良い第一印象を与えつつ、価値へと導くために常に扉を開いています。「Pendoを使用することで、これらの取り組みから貴重なインサイトを得ることができました。そのインサイトが今後の定着化、エンゲージメント、更新の戦略の基盤となります」とFrazee氏は説明しました。