「当社を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」
このシンプルな質問を基に算出するネットプロモータースコア (NPS)は、顧客満足度を測定するための業界標準となっています。NPSは強力なツールです。自社の現状を測定できる定量的なスコアを提供してくれます。ですが真の金脈は、ユーザーが数値スコアと一緒に提出する定性的な回答にあります。こうした自由記入式の回答から、プロダクトチームは数値の背後にある「理由」を理解することができ、プロダクトの長所と短所に関する価値のあるインサイトを得ることができます。
しかし残念なことに、定性的データに関しては「良いものが多すぎる」可能性が高くなります。
問題は、NPSデータを収集すればするほど、それに基づいた取り組みが難しくなることです。コンテキストがなければ、すぐにNPSは「理由」のない単なる数字になってしまいます。ですが大量の定性的データを抱えていると、それはそれで真のインサイトがわかり辛くなってしまうものです。実際に価値を引き出すためには、これらすべての定性的な回答から共通のテーマを見出すことが必要です。
従来、プロダクトチームやサポートチームは、NPSの回答を手作業で調べ、共通項を探す必要がありました。しかし、このような手作業によるデータ処理は、顧客支援や支持者の獲得、データ主導のロードマップの作成に費やせるはずの時間を浪費してしまいます。
プロダクトチームやサポートチームに必要なのは、インサイトを抽出するツールです。そうすればチームは行動を起こすことに集中できます。
NPSのための機械学習のご紹介
Pendo Simonを搭載したNPSインサイトを使えば、プロダクトチームはNPSの定性的データを、時間を浪費させるものから差別化要因に変えることができます。NPSインサイトは、機械学習を活用することで自由記入式のNPS回答から主要なテーマを特定できるため、推奨者や批判者の共通項を簡単に確認することができます。
手作業によるデータ分析の面倒な作業を機械学習アルゴリズムに任せることで、チームの効率とインサイトを新たなレベルに引き上げることができます。NPSインサイトを使用すると、チームは次のことが可能になります。
重要なテーマを掘り下げる
推奨者、もしくは批判者の間で最も多いフィードバックを表面化します。自動テーマ検出機能により、チームはデータの整理や要点の洗い出しに費やしていた時間を、データに基づいて実際に行動を起こすことに費やすことができます。テーマは、リーダーシップへのプレゼンテーションやプロダクトロードマップの優先順位付け、顧客が実際に望んでいるものを開発するために使用できます。
テーマの経時的な傾向を追跡する
主要なテーマの経時的な傾向を追跡し、その後のプロダクトの改善が顧客のセンチメントに影響を与えているかどうか、あるいは特定のプロダクトエリアがより緊急性の高い問題点になっていないかどうかを確認します。
テーマからセグメントを作成する
フィードバックに基づいてユーザーをグループ化し、そのセグメントを使用して、プロダクトでの共通の行動を特定したり、改善を行う際のフォローアップやお知らせの対象にしたりすることができます。
NPSインサイトのセグメントを使用すると、次のことができます。
- プロダクトのユーザー体験を問題点として言及した批判者に共通する使用パターンを特定する
- オンボーディング体験を改善するために、より詳細な調査を実施する
- プロダクトを使いやすいと考える支持者やチャンピオンを募り、ソーシャルプルーフ(社会的証明)の構築に役立てる
NPSの定性的データに機械学習を活用すれば、すべての従業員の利益となります。 プロダクトチームやカスタマーサクセスチームはデータの選別とコーディングに費やす時間を削減でき、リーダーシップチームは実用的なインサイトにすぐにアクセスできるようになります。NPSインサイトを使用することで、チームはノイズの中からシグナルを見つけてインサイトをインパクトに変え、まさに行いたい取り組みに集中できます。この取り組みとは、重要なインサイトに基づいてユーザーの生活を改善するということです。