Pendo NPSの導入後、SmartRecruitersがさらにスマートになった8つの理由とは
カリフォルニア州サンフランシスコの中心部を本拠地とし、世界各地にオフィスを構える SmartRecruiters は、企業や求職者向けの人材獲得ソフトウェアを提供する大手企業です。SmartRecruiters のミッションは、採用プロセスを簡単にするというシンプルなものです。企業に対してはシームレスな採用体験を提供し、求職者に対しては効率的に応募し、潜在的な雇用主からのフィードバックを得ることができるよう支援することを目指しています。
現在、SmartRecruiters の収益インサイト・分析担当マネージャーを務める John Hooper 氏は、次のように述べています。「候補者に素晴らしい経験を与えることが私たちの目指す差別化であり、目標は限りなくスムーズな候補者経験を実現することです。」
多くの人は過去に面接後に企業からの音沙汰がない状況を経験しています。素晴らしい面接を何度か行った後にもかかわらず、プロセスの進捗状況が不透明で明確な返答も得られていない状況です。SmartRecruiters はこの問題を解決すると同時に、企業の人事チームに求人情報や求職者を管理するツールを提供しています。
同氏は SmartRecruiters のプロダクトマネジメントチームが Pendo を導入した頃の2015年にカスタマーサクセスマネージャー(CSM)として入社しました。プロダクトチームは、アカウント/エンドユーザーやカスタムセグメントレベルの粒度など、プロダクト分析やプロダクト内のガイダンス、フィードバック機能について実用的な洞察を得ることを目指していました。皮肉なことに、同氏は、同社のカスタマーサクセス部門が SmartRecruiters プラットフォームを毎日実際に使用しているお客様との間でどのような立ち位置にあるかをほとんど把握していないことに気付きました。
何人かに聞いた話を基にすれば、SmartRecruiters は顧客のセンチメント(感情)が重要だと感じていました。同社は、メールによるNet Promoter Score(NPS)調査を既存の顧客データベースに何件か展開していましたが、正式なタイミングやプロセスは設定されていませんでした。また、リーチの対象が一般的に CRM が把握していた購買担当者に限定されていたことも問題でした。その結果、回答が得られたのはわずか数百人に過ぎず、低い回答率と統計的に有意でない結果しか得られませんでした。この初歩的なプロセスでは、NPS 調査を継続的なスケジュールで自動的に展開し、時間経過に伴う感情の傾向を把握することができず、最終的に信頼性が低く、顧客の健全性や解約傾向を正確に反映していない結果しか得ることができませんでした。
「私たちは、エンドユーザーが実際にシステムについてどのように感じているのか、特に大規模なクライアントとの関係について、より包括的な見解を必要としていました。契約担当者の感情のみを収集しても、エンドユーザーが実際にプロダクトを気に入っているかどうかを判断する材料にはなりませんでした」と同氏は語ります。
プロダクト内でユーザーを直接調査することで、より良い洞察を収集する機会があることを認識し、同氏は、Pendoの基本機能であるNPSを使用して、エンドユーザーの心情を収集するパイロットプログラムを開始しました。SmartRecruitersのプラットフォームを積極的に利用している間、完璧なタイミングですべてのユーザーにNPS調査を配信することで、回答数が1300%増加し、非常に価値のある何千もの回答が殺到しました。これまでのSmartRecruitersの取り組みとは大幅に異なるものです。チームは、この新たに取得したデータを使用して、個々のユーザー、NPSのプロモーター(推奨者)とデトラクター(批判者)のパターンを特定し、これらのグループのためにプロダクト内でターゲットを絞ったユーザー体験を構築しました。
「データが収集され、最終的に2,200件以上の回答が得られました。期待をはるかに超えた件数であり、また、個別のオンライン調査ツールではなく Pendo 経由で送信したため、非常に多くのデータポイントを収集し、各回答者に関連付けられたアカウントを可視化することができました。」
アカウントレベルのネガティブな反応と、最近解約通知を提出した顧客との間に直接的な相関関係があることが即座に判明しました。この新しい洞察から、SmartRecruiters は、顧客の心情を把握し、特にリスクの高い顧客に積極的に対応することで、機能面で劣る競合他社への顧客への流出を減らすことができることに気付きました。こうして得られた新しい知識をもとに、Pendo NPS 調査を四半期ごとに実施し、いくつかの興味深いユースケースの傾向を経時的に測定しました。
同氏は、NPS のフィードバックをセグメント化して、プロダクト、カスタマーサクセス、および営業戦略を劇的に改善する次の8つの方法を開発しました。
1. 自社の顧客基盤を全体的に見て、顧客企業とエンドユーザー全体でのパフォーマンスを把握します。
2. プロモーター(推奨者)のみを表示して、CSMが顧客をオンラインレビューに招待するなど、アドボカシー(推薦)行為につながる機会を特定し、顧客のロイヤリティ育成に役立てます。
3. CSM 別に表示して、NPS スコアが高い傾向のある CSM を特定し、より効果的な(満足のいく)顧客トレーニングと支援を推進するためにどのようなスキルを用いているかを調査します。
4. アカウント/ユーザー別に表示して、CSM が適切なメッセージングでフォローアップができるよう支援します;ポジティブな回答(#2参照)とネガティブな回答に対して、SmartRecruiters がどのように改善できるか調査します。
5. サブスクリプションの種類別に表示して(無料版と有料版、完全機能のプレミアム版)、3種類のサブスクリプションにおけるすべての感情を理解し、営業部門のアップセル推進に役立てます。
6. ユーザーをロール別に表示 (例:管理者、読み取り専用、雇用主、候補者)して、満足度に基づいてプロダクトロードマップの舵取りと優先順位付けを行うのを支援します。
7. 業界や企業規模別に表示して、特定の市場における追加の販売機会の有無を確認することができます(画像を参照)。
8. NPS 調査の象限別に表示して、CSM が ARR と NPS スコアの交差に基づきアカウントの優先順位を調整するのに役立てます(画像を参照)。
このデータを収集することで、SmartRecruiters は顧客基盤とプロダクトエクスペリエンスにおける課題に光を当てることができました。こうしたデータにより、ユーザー体験の改善を実行するために必要な洞察が得られるようになりました。同社では、価値の高いフィードバックを定期的かつ継続的に収集するための拡張可能なソリューションを確立でき、John Hooper 氏は「Pendo のおかげで、プラットフォーム内での顧客エンゲージメントに弾みをつけることができました」と述べています。
SmartRecruiters の NPS プログラムは、プロダクト、カスタマーサクセス、販売組織に価値をもたらすことに成功しました。各チームはすでに NPS の回答データを活用して、解約をより高度に予測するプロダクト健全性モデルを構築し、コーディネーターや面接官へのサービスを向上させるプロダクトロードマップの優先順位付けを行うとともに、営業が「最適な」市場と売上向上に最も適したターゲットアカウントに焦点を当てるのを支援しています。SmartRecruiters と Pendoのパートナーシップは「当社の収益全体に大きな影響を与え続けている」と同氏は結論づけています。
SMARTRECRUITERS について
SmartRecruiters は2010年に設立されました。同社のクラウドベースの Talent Acquisition Suite は、稼働してからの8年間で、グローバル企業の採用・人事チームや同システム経由で求人に応募する何十万人もの応募者の間で人気を博するシステムへと成長しています。