オンボーディングをパーソナライズしながら大規模に展開する方法とは
オンボーディングをアプリケーション内に移行する理由は多くありますが、その1つに、カスタマーサクセスチームやトレーニングチームの時間を節約できることがあります。これは大きなメリットですが、その反面、リアルタイムのトレーニングをなくすことで対面セッションでユーザーが享受できるパーソナライズの機会などが減るのではないかと心配するチームがあるかもしれません。
Pendoのセグメント化機能とアナリティクス機能により、特定のユーザーやアカウントに合わせてコンテンツをカスタマイズできるだけでなく、個人がどの機能に最も関心を持っているかをより深く理解できます。さらに、ユーザーが自分のペースでトレーニングにアクセスできるリソースセンター(Resource Center)を実装することで、さまざまなタイプの学習スタイルに対応できます。
最初のオンボーディングウォークスルーを実装したら、次の手順に沿って、よりパーソナライズされた効果的なオンボーディング体験を作成しましょう。
セグメント
セグメントは、ユーザーやアカウントのグループを指します。セグメントを用いて分析用のフィルターを作成したり、ガイドをターゲットにしたりできます。セグメントは、訪問者やアカウントのメタデータやプロダクトの使用状況に基づいて作成できます。以下は、オンボーディングガイドのコンテンツをより適切にカスタマイズするために、セグメントを作成できるカテゴリーの例です。
上級者向けのヒント
サンプルグループは、より広範な展開の前に、さまざまなオンボーディングガイドのA/Bテストを実行するのに役立ちます。
作成するセグメントが決まったら、基本設定や
ルールを適用して、Pendoで作成します。例えば、ユーザーにとって価値のある特定の機能を使っていないユーザーをターゲットにできます。
ユーザーベースに適したセグメントを作成したら、データエクスプローラ(Data Explorer)を活用して、ユーザーグループごとの機能の使用状況や価値実現の違いをより詳細に理解できます。
セグメント別の機能利用状況の把握
オンボーディングをさまざまなユーザーに合わせて適切にカスタマイズするには、まず、ユーザーの役割、センチメント、アカウント別に、プロダクトの使用状況がどのように異なるかを理解する必要があります。
ステップ1:データエクスプローラでクエリを作成する
まず、現在のオンボーディングウォークスルーにおいて、役割によって機能の使用状況がどのように異なるかを分析する必要があります。この分析で特定の対象者にとって関連性の低い機能が明らかになることで、そのセグメントに属するユーザーの今後のオンボーディングフローを修正できます。
データエクスプローラを使用すると、特定の訪問者やアカウントのメタデータによる機能クリックのグループ化や、セグメントでの絞り込みができます。この特定のサンプルでは、「アカウントリスト(Accounts List)」と呼ばれる機能の使用方法が役割によってどのように異なるかを示します。
ステップ2:分析して調整する
結果を分析し必要に応じて調整する
クエリを作成したら、レポートを実行して修正すべき点を確認します。この場合、「アカウントリスト(Accounts List)」は主にカスタマーサクセスチームに使用されているため、他チームのユーザーのオンボーディングフローから削除することは理にかなっているかもしれません。
ステップ3:不足している要素を判断する
不足している機能があるかどうかを判断する
現行のオンボーディングフローの機能を分析するだけでなく、特定の対象者に特に関連度の高い機能が、ウォークスルーから抜け落ちていないかどうかを確認することも重要です。
[機能(Features)]ページにアクセスして、適切なセグメントを適用します。クリック数で絞り込むことで、この特定の対象者に対して、よく使われる機能で抜けている可能性のあるものを特定できます。
上級者向けのヒント
さらに定量的な情報を得るためには、特定のセグメントのユーザーにPendoの投票調査を実施して、どの機能が最も重要であるかを尋ねます。
ステップ4:カスタマイズされたオンボーディングガイドを作成する
セグメントごとの使用状況をより詳細に把握したら、これらの対象者に合わせてカスタマイズしたオンボーディングウォークスルーガイドを作成できます。ガイドページのセグメントフィールドを使用して、関連するユーザーグループのみにこのオンボーディングガイドが表示されるようにします。
リソースセンター
パーソナライズされたオンボーディングの別の要素を、さまざまな学習スタイルや好みに合わせてコンテンツをカスタマイズできます。ユーザーのなかには、実践的でガイド付きのステップを好む人もいれば、多くの部分に裁量性があるステップを選ぶ人もいます。
こうしたさまざまな要望に対応するため、Pendoにはユーザーが自分の望むペースで発見できるリソースセンター(Resource Center)が用意されています。ヘルプドキュメント、プロダクトの発表、フィードバック(Feedback)投稿ポータルが備えられているほか、リソースセンターにオンボーディングモジュールを追加して、新規ユーザー向けのオンボーディングチェックリストを提供できます。
オンボーディングガイドをオンボーディングモジュールに追加しセグメントを適用すると、適切なユーザーに適切なガイドが表示されるようになります。
ベストプラクティス
どのページにどのガイドを表示するかを調整することで、状況に応じたサポートをユーザーに提供できるようになります。
ブランドに適したルックアンドフィールでリソースセンターをカスタマイズし、ユーザーが完了したガイド数を追跡できる進捗バーを追加しましょう。
ベストプラクティス
Pendoチェックリストは、ユーザーが自分でオンボーディングやトレーニングを管理できるようにする効果的なツールです。当社の経験によると、チェックリストは以下の場合に最も効果的です。
- ユーザーがすでに完了した作業を評価する
- 着実に知識習得できていることが明確である
- 習熟のためのパターンを確立する
- 目標に沿った明確な終着点がある
リソースセンターがオンボードされると、お客様は、アプリの隅にあるカスタマイズされたアイコンをクリックしてアクセスできるようになります。これにより、ユーザーがオンボーディングから定着化へと移行する過程で、コンテキストに合わせたサポートを直感的に受けられるようになります。
上級者向けのヒント
Pendoのお客様のなかには、提出されたサポートチケットを確認することで、リソースセンターの成功を評価する人もいます。これは、コンテンツが成功している場所と、コンテンツを調整すべき場所を明確化するのに役立ちます。
画一的な方法は通用しない
結局のところ、オンボーディング経験の成功は、それがお客様にとってどれだけ関連性があり、明確であるかにかかっています。成功の可能性を高めるには、さまざまなタイプのユーザーにとってどの機能が最も価値があるかを理解し、さまざまなニーズと目的に合わせてカスタマイズされたオンボーディングフローを作成することが重要です。
オンボーディングを通じて、ユーザーが最適な方法で学習できるようにすることも重要です。積極的な方法と受動的な方法の両方でコンテンツを提供することで、あらゆるユーザーの使用方法にも対応できます。
オンボーディングをアプリケーション内に移行することで、組織内の複数のチームの大幅な効率化が図れます。Pendoでは、よりパーソナライズされた大規模なオンボーディング体験を作成することで、効率と効果を最大限に高めることができます。
オンボーディング体験がうまくいっているかどうかを知るにはどうすればよいでしょうか?パート4では、オンボーディングの効果と影響を測定する方法について説明します。