はじめに:お客様の声(VoC)の台頭
企業のプロダクトやサービスについて最後に不平を言ったときのことを思い出してください。そのとき、ブランドに対する新たな不満を胸の奥にしまい込んでしまいましたか。それともパートナーや友人に吐き出したでしょうか。もしかしたら、会社に直接そのことを伝えたかもしれません。もしそうであった場合、その後どうなりましたか?
「お問い合わせ」ボタン、ソーシャルメディアへの投稿、メール、プロダクト内のフィードバックポータルなどで、今日の顧客はかつてないほど多くの声を上げています。コミュニケーションはもはや企業から消費者への一方通行のチャネルではなく、ソフトウェアユーザーはフィードバックを共有できることを期待するだけでなく、そのフィードバックがきちんと届き、それに基づいて対応してくれることを期待しています。顧客が意見を発信する仕組みが非常に多くあるのは喜ばしいことですが、企業がそれを管理し、理解するのは難しい場合があります。
フィードバックが見過ごされたり、うまく伝わらなかったり、対応リストに載らなかったりすると、せっかくのフィードバックを組織は生かすことができません。顧客からの機能リクエストやプロダクトに関するアイデアを考慮しないことは、そもそもプロダクトを使ってもらう対象である人々を無視していることになります。もちろん、このような定性的なデータは、何を開発するかを決定し、ビジネスの成長を促進する上で非常に貴重なものであることは言うまでもありません。
ほぼすべての企業がデジタル機能の最適化または構築に注力する中、お客様の声はさらに重要になっています。IBM Institute for Business Valueの2020年版レポートでは、調査対象の経営者の84%が今後2年間で顧客体験管理の優先度が高くなると答えていますが、ほんの2年前にはこの割合はわずか35%でした。
プロダクトチームは常に顧客のニーズを理解し、開発するものすべてにそのニーズを組み込むよう努める必要があります。これは、明確な戦略、プロセス、フィードバックの循環がなければ、効果的に行うことはできません。そこで活用できるのが、お客様の声(VoC)プログラムです。
第1章:お客様の声(VoC)プログラムとは
VoCプログラムは、顧客の声を運用化する方法です。企業はVoCを利用して、社内のあらゆる関係者に対して、プロダクト自体や営業電話、サポートチャネルなどを通じて収集した顧客フィードバックを、収集、分析、配布しています。ただし、最も重要なのは、フィードバックの循環という考え方です。VoCプログラムでは、顧客の声に耳を傾けていることを伝え、顧客の懸念にどのように対処する計画かを説明することが重要です。
VoCプログラムは、単にフィードバックを収集するのではなく、それを理解し、行動を起こすことに重点を置いています。これには、すべての情報を保存するための一元化された場所と、各コンポーネントの責任者を明確にする体制が必要です(これについては、第3章で詳しく説明します)。このようなプロセスを導入することで、組織全体の各チームが顧客の言動をよりよく把握できるようになり、即座に実行可能な対策が立てられるようになります。
たとえば、カスタマーサポートのメンバーは、自分が担当したサポート案件を通じて、常に顧客からフィードバックを受けています。しかし、このフィードバックがプロダクトチームに届くことはあるのでしょうか?PMは、どのプロダクトエリアや機能が何度もサポートの対象になっているかを知っているのでしょうか?特に、急速に規模を拡大し、顧客の進化するニーズに対応しようとしている企業にとって、複数のスプレッドシートやシステムでフィードバックを手動で追跡することは、そう長くは続けられないでしょう。
すべてのデータが1つの場所に保存されていると、フィードバックや、サポート内容をうまく活用することができます。
充実したVoCプログラムの利点
VoCプログラムを確立することには、短期的および長期的なメリットがあるのでいくつかご紹介します。
1. 優先順位付けの改善
どれだけ顧客にフォーカスしていたとしても、プロダクトチームはすべてのフィードバックや依頼に耳を傾け、即座に対応すべきではありません。VoCプログラムは、どのプロダクトへのリクエストとアイデアが顧客とビジネスに最も影響を与えるかを判断するのに役立ちます。社内および市場の需要、そして会社の全体的な戦略と顧客からのフィードバックをすべて把握した上での見極めが常に重要です。VoCを使用することで、全体像を把握し、優先順位を決め、その結果を顧客にコミュニケーションできます。
2. 顧客体験の向上
顧客体験を向上させる最善の方法は、一言で言うと「お客様の声に耳を傾けること」です。VoCプログラムを利用すると、顧客に対する理解が深まり、より多くの情報に基づいて、顧客のニーズに合ったプロダクトに関する意思決定を行うことができます。ユーザーは、日々アクセスするソフトウェアが、自分の課題を解決するために作られたものだと感じたいと思っています。顧客の課題が何であるか(そして時間の経過とともにどのように変化するか)を知ることは、プログラムを成功させるための重要な要素です。
3. 競争優位性
タスク管理ソフトウェアから掃除用品にいたるまで、私たちはあらゆるものにお気に入りのブランドがあります。お客様の声(VoC)をすべてに反映している企業は、顧客が自分の声を聞いてもらえていると感じ、プロダクト体験がニーズを満たしてくれていると感じるため、より強いブランド力を確立できます。これは究極の競争優位性として機能します。特に、買い替えコストが低い場合、現状のプロダクトを放棄して、より優れていると思う代替品に移行することが非常に容易だからです。
4. 収益の増加
VoCは、顧客へプラスの効果をもたらすと考えられがちですが、こうしたプログラムを確立することで、企業の収益にもプラスの影響を与えることができます。VoCは、顧客が本当に欲しいと思い、継続的に購入し、さらに追加機能やプロダクトのサービスを利用することで追加料金を支払うようなプロダクトを開発するのに役立ちます。
また、NPSが高く、顧客がポジティブな体験をしていることと、企業の成長には相関があることが分かっています。推奨者は、ビジネスの真の価値を促進する助けになってくれます。VoCプログラムを構築することで、推奨者の特徴、習慣、意見を特定できるため、他の顧客ベースに対し、その特徴や習慣を推奨することができます。
第2章:VoCプログラムの要素
VoCの取り組みに何を含めるかを検討する際には、顧客に直接フィードバックを求める場合もあれば、顧客が積極的にフィードバックや要求を共有する場合もあり、双方向で考えることが有効です。どちらのタイプのフィードバックも貴重であり、複数の形式のフィードバックを組み合わせて顧客体験の全体像を把握することができれば、VoCプログラムはより優れたものになります。
収集方法はさまざまです。VoCプログラムに何を含めるのが最も理にかなっているかは、最終的には皆さんのビジネス、顧客基盤、全体的な戦略によって決まります。たとえば、ソーシャルメディアはB2C企業にとって特に関連性が高く、従業員向けソフトウェアに携わるプロダクトチームにとっては従業員のNPSが重要な指標となります。
VoCは、パッシブ(受動的)フィードバックとアクティブ(能動的)フィードバックの2つのカテゴリーに分けられます。それぞれの最も一般的な種類をご紹介します。
パッシブ(受動的)フィードバック
パッシブ(受動的)フィードバックとは、企業が求めるのではなく、顧客が自ら送るフィードバックを指します。これは、顧客フィードバックを収集するための「常時接続型(いつでも送れる)」の方法と考えることができます。
ソーシャルメディア
また、ユーザーがソーシャルメディア上でプロダクトや会社について言っている内容は、非常に価値のあるものになります。特にSNSへの投稿が、複数のユーザーとの会話を誘発した場合などは、その会話に注目してみましょう。最終的にはVoC戦略におけるソーシャルメディアの重要性はビジネスの性質によって決まりますが、企業がこのデータを他のシステムと連携して活用する方法は数多くあります。
サポートチケットに関するデータ
サポートチケットに関しては、チームの応答時間や、発生し続ける一般的な問題を追跡することが有効です。理想的なのは、効果的なVoCプログラムによって、顧客がもっとも手こずるプロダクトの領域をしっかりと把握し、迅速に対策を講じることができるようになることです。
プロダクトの使用状況
VoCプログラムでは、顧客の発言や感情を追跡するだけでなく、顧客の行動も把握する必要があります。プロダクトの使用状況データを使用すると、チームは、ユーザーが最もアクセスしている機能、どこで行き詰まっているか、特定のワークフローで離脱したタイミングなど、顧客がアプリをどのように操作しているかを確認できます。他のVoCのデータと組み合わせると、この情報はさらに強力になります。たとえば、プロダクトの使用状況をNPSごとにセグメント化して調べると、推奨者が最も使用している機能を確認でき、残りの顧客にもそれらの機能を使用するように促すことができます。
アクティブ(能動的)フィードバック
アクティブ(能動的)フィードバックとは、企業が顧客に直接意見や感想を求めることです。この種のフィードバックは、多くの場合、特定のプロダクトのリリースまたは更新の際に使用されるか、進歩を評価するために長期間にわたり測定されます。
これらのアンケートはさまざまな方法(メール、ウェブサイトのポップアップ、SMSなど)で展開できますが、アプリ内で提供すると回答率が高くなる傾向があります。最も重要なことは、NPSで単に測定するだけでなく、その情報を使って何をするかということです。たとえば、スコアと併せて時間をかけてコメントを書いてくれたユーザーに対して、チームの誰かが直接連絡をします。また、批判者に接触し、スコアが低い原因について会話をすることも有効です。
CSAT
顧客満足度スコアは、カスタマーサービスやプロダクトの品質を測定し、0から100までのパーセンテージで表示されるものです。このアンケートでは、「利用した[プロダクト/サービス]に対する総合的な満足度をどのように評価しますか?」という質問を1つだけ行い、ユーザーは1(「非常に不満」)から5(「非常に満足」)で回答をします。NPSと同様に、CSATも長期的に追跡し、可能な限り測定に一貫性を持たせるようにします。
カスタマーエフォートスコア(CES)
カスタマーエフォートスコア(CES)は、問題の解決、プロダクトへのデータのアップロード、適切なヘルプ資料の検索など、タスクを完了するために顧客がどれだけの労力を費やす必要があるかを測定します。CESのアンケートでは、「[会社名]とのやり取りはどの程度容易だったか、『非常に簡単』から『非常に難しい』の尺度で回答してください」と尋ねます。CESの長期的な追跡と、他の顧客体験指標(NPSなど)の活用により、全体像の把握が容易になります。
投票調査とアンケート
投票調査とアンケートについては、まず、どのような場合に活用するかを考えることが有効です。たとえば、オンボーディングや導入後に新規ユーザーが記入するアプリ内アンケートを作成することや、サポート案件の完了後にユーザーが記入する簡単なアンケートを作成することが考えられます。投票調査では、新しくリリースされた機能について、「この機能が役に立つと思いますか?」など、単純な「はい/いいえ」の質問にとどめるのが最善です。また、CRMのデータと組み合わせて企業規模別に反応を見ることで、中小企業の顧客または大企業の顧客のどちらがこの機能をより高く評価しているかを確認することもできます。
ユーザーインタビュー/フォーカスグループ
プロダクト内でフィードバックを得るのは便利ですが、時にはお客様と直接話をする必要があります。ユーザーインタビューやフォーカスグループをVoCプログラムの一要素として考え、この情報が他のフィードバックを管理しているシステムに確実に取り込まれるようにする必要があります。これらの会話は、ユーザーのニーズ、ユースケース、および行動をより深く理解するのに役立ち、プロダクトの使用状況データやアンケートの回答などを補完する役割を果たします。
第3章:VoCプログラムの作成方法
VoCプログラムの構築には、チームと顧客との関わり方、そしてチーム同士の関わり方を変えるという組織的な変革が必要です。
これは一筋縄にはいかない場合があります。個人やチームは往々にして自分のやり方に固執し、もっと良いやり方があることを認めたがらないものだからです。VoCプログラムを作成するときは、あらゆる場面でフィードバックを収集し、この情報を使用して顧客体験を改善するという考え方を全社的に浸透させることが重要です。会社の誰もが、このプロセスと文化の変化から恩恵を受けます。あなたの仕事は、全員が最初からこれを確実に理解できるようにすることです。
VoCプログラムでは、事前の準備と基礎作りが重要です。4つの重要なステップに分類してご紹介します。
ステップ1:ビジョンを設定する
まずは全体の目標を考え、明確にすることから始めましょう。第1章で説明したように、VoCプログラムを導入することには多くの利点があります。何を実現したいのかを絞り込むことで、特に多くの選択肢がある最初のうちは、最も重要な部分に力を注ぐことができます。小さなことから始めて、幅広いVoCプログラムの要素を、1つずつ進めていきましょう。
目標としては、以下のようなものが考えられます。
- お客様のサービス体験を向上させる
- 顧客の解約を低減し、リテンションを向上させる
- 従業員の生産性と満足度の向上させる
- プロダクト戦略をレベルアップする
- 無料トライアルのコンバージョン数を増加させる
目標を設定したら、社内にこの取り組みを広め始めましょう。ビジョンを会社の他のメンバーと共有し、VoCで実現したいことを説明します。各関係者またはチームにメリットを示すことができればなお良いです。
ステップ2:適切なシステムを選択する
運用面では、顧客ができるだけ簡単にフィードバックを提供できるようにする方法を考えてください。導入すべき新しいチャネル、または改善が必要な既存のチャネルはありませんか?まだチャネルがない場合は、顧客のリクエストを収集するチャネルをプロダクト内に作って、日々のコメントを収集することを検討してください。このようなコメントをまとめれば、顧客がプロダクトに対して感じていることが表出され、顧客基盤に大きな違いをもたらす小さな改善点を浮き彫りにしてくれます。
同様に、VoCプログラムを作成する上でおそらく最も重要な点は、このすべてのフィードバックの保管場所の決定です。非常に多くの異なる場所からフィードバックを収集するため、すべてを収容するための中心的な場所が必要です。考慮すべき点は、新しいフィードバックを記録する際のシステムの更新がいかに簡単か(それとも手動入力が必要なスプレッドシートか)、情報を整理して操作するのがいかに簡単か、会社の誰もがアクセスできるか、などです。
ステップ3:明確なプロセスを作成する
顧客フィードバックに対する考え方を変えてもらうことも難しいですが、行動を変えてもらうことはさらに難しい場合があります。そのためには、カスタマーサポートチームだけでなく、全員が顧客フィードバックに責任を持つことをチームメンバーが理解できるよう、明確で一貫したプロセスを構築する必要があります。
VoCからのインプットが何であるかを理解し、それぞれのプロセスやオーナーを特定します。以下はその例です。
- ネットプロモータースコア(NPS)の回答への対応は誰が担当するのか?
- 顧客満足度(CSAT)スコアを利用するのはどのチームか?
- ソーシャルメディアからのフィードバックを、どのように適切なチームに伝えるのか?
- ユーザーアンケートを作成して送信するのは誰か?
- 継続的なアプリ内フィードバックをどのように募集するか?
各チームは、どの項目に責任を持ち、どのように適切な行動を取るか、いつプロダクトチームにフィードバックを渡すか、どこで追加のVoC情報にアクセスできるかについて、明確に把握している必要があります。
さらに、社内の全員が、自社のプロダクトに対するフィードバックの送信方法を理解しているようにしてください。仲間であるチームメンバーは、プロダクトに関するフィードバックやアイデアの最良の情報源となることが多々あります。
ステップ4:フィードバックを循環させる
上記のプロセスのいくつかは、顧客にコミュニケーションを返すというアイデアを示唆していますが、顧客とのコミュニケーションについては、独自のステップとして取り上げる価値があります。VoCプログラムでは、単にフィードバックを収集するだけでなく、フィードバックを循環させる必要もあります。
VoCプログラムに必要なフィードバック収集の各方法において、担当チームがフィードバックを循環させてコミュニケーションを顧客に返すようにしてください。これは、最初に顧客の声を聞くことと同じくらい重要です。
第4章:VoCのベストプラクティス
VoCプログラムは、単にフィードバックを収集するだけではありません。このプログラムの多くの要素は動的であり、組織内のすべての部門からの賛同が必要です。もし、VoCプログラムを作るというタスクに圧倒されていると感じている場合は、全体的なミッションに集中するように心がけてください。顧客がプロダクトを体験し、あなたのブランドに対する感じ方を改善するというミッションです。そうすることで、(時には面倒な)プロセスやワークフローの変更を行う際の指針になります。
さらに、私たちはVoCプログラムを構築する際に留意すべき5つのベストプラクティスを特定しました。迷ったら、これらを参考にしてください。
1. 誰もがVoCを優先事項と見なす必要がある
顧客フィードバックは、組織の全員が責任をもって受け止めなければなりません。VoCプログラムがあれば、この作業ははるかに簡単になりますが、最初から継続的にその重要性を強調することが重要です。誰もがフィードバックデータにアクセスできることに加えて、VoCの責任者は定期的に社内でハイライトを共有することもできます。これにより、組織のより広い範囲で特に重要なインサイトが明らかになり、この取り組みの下にチームメンバーを結束することができます。人は、何かが自分の仕事に価値をもたらすと感じたとき、それを成功させるための努力を惜しまないものだということを覚えておきましょう。
2. あらゆるVoC活動からのプロダクトへのフィードバックは、1つの場所に保管するべきである
お客様の声は非常に多くの異なる要素で構成されているため、これらのインプットから得られるプロダクトへのフィードバックや機能リクエストは、確実に一元管理された場所に集められるようにする必要があります。VoCの取り組みを開始する際には、まず顧客からフィードバックを収集している(あるいは収集できる)すべての場所をマッピングすることから始めましょう。そしてチームを教育し、顧客からフィードバックや機能リクエストを受け取ったとき(例:フィードバックや機能リクエストがアンケートの回答に含まれている場合や、1対1の会話の中で出てきた場合など)に何をすべきかを理解できるようにします。貴重なフィードバックが絶対に見過ごされるようなことがないようにしてください。
3. アクティブ(能動的)フィードバックとパッシブ(受動的)フィードバックのバランスをとる
先に述べたように、VoCプログラムを構成する要素は多岐にわたります。企業によって、フィードバックの収集の優先順位や方法は異なりますが、パッシブフィードバックとアクティブフィードバックの両方を常に活用できるようにする必要があります。顧客の都合の良いときに(つまり、プロダクトを使っているときに)簡単に機能リクエストや単発のフィードバックを送信できるよう、複数の方法を用意します。そして、より体系的なアンケート、投票調査、インタビューなどでこれを補完し、開発作業に役立つ具体的でタイムリーな質問に対する回答を得ることができるようにします。
4. フィードバックデータをセグメント化する
フィードバックデータの分析において、自由に使える最も強力なツールの1つがセグメントです。言い換えれば、顧客フィードバックを全体として見るのではなく、これを分割して、さまざまなタイプの顧客が何を求めているかを理解できます。フィードバックデータは、企業規模、ARR、場所、役割、業界、NPSへの回答、サブスクリプションタイプ(プロダクトに無料版と有料版がある場合)などによってセグメント化できます。セグメント化の方法はビジネスの現在の目標に依存する場合が多く、たとえば、会社が市場を拡大し、大企業の顧客をターゲティングしようとしている場合、これらのユーザーからのフィードバックに特に注目し、パターンがあるかどうかを確認する必要があります。
5. フィードバックのブラックホールを防ぐ
お客様の声について1つ覚えておいていただきたいのは、フィードバックを収集することは半分に過ぎず、残りの半分は顧客とのコミュニケーションであるということです。これは、企業がフィードバックの取り組みを改善しようとしているときに、しばしば見逃してしまうものです。ですが、お客様の声をブラックホールに葬ってしまうわけにはいきません。
VoCプログラムの主な差別化要因は、チームが収集している情報に対してアクションを起こす必要があることです。これは、フィードバックが肯定的であるか否定的であるかにかかわらず対応することを意味します(実際、満足していない顧客から最も価値のある情報を得られることは往々にしてあります)。さらに、フィードバックのすべてを常に理解できるとは限らないため、顧客が表現しようとしていたことを明確にするためのフォローアップが必要になります。
最終的に、顧客、社内チーム、そして広く市場からフィードバックを収集しても、それに基づいて行動するつもりがなければ意味がありません。お客様の声は、チームが作業するためのフレームワークを提供し、顧客第一の考え方を軸に組織全体を調整する方法を提供するのです。
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