ContractS

Pendoユーザー事例 ContractS株式会社

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■世の中から紛争裁判をなくしたい
 ContractS株式会社はCLM(Contract Lifecycle Management)という契約業務のDXを支援するソリューションを提供する企業で、クラウド型契約マネジメントシステム「ContractS CLM」を提供している。弁護士だった同社の創業者の笹原健太氏は、業務として多数の紛争裁判を手がける中で「裁判に勝っても負けても全然幸せそうな人がいない」ことに気づき、ならば裁判が起こらないことが一番よいのでは、という考えから「世の中から紛争裁判をなくしたい」という志を抱き、同社を創業した。この志を実現するためにはどうすれば良いか? 同社は「自分の権利が行使/実現されない」「義務がきちんと履行されない」という状況が紛争裁判の原因になっていることから、「権利や義務が自然と実現される仕組みを作ることができれば紛争裁判が起こらなくなるだろう」と考える。

ところで、権利や義務は契約書という形で規定されているが、オンラインサービスの利用時などに多くの人が経験しているとおり、長大で細かな規定が多数記述されていることが一般的である。契約文書にきちんと目を通し、細部まで理解した上で同意するという人は必ずしも多くはないことから、契約書に書かれていたはずの権利や義務を正しく理解しないことで紛争に繋がってしまう例も少なくない。そこで同社は契約書の作成から管理までをワンプラットフォームで提供し、契約書業務をデジタル化して可視化できるソリューションとして展開している。

 同社の経営企画部長の津田 奨悟氏は、「契約業務はまだまだアナログの塊だったりするので、まずはそれをデジタル化しないとデータとしてみることもできません。さらにその中で規定されている権利や義務をどう可視化していくかという部分についてはまだこれからのトライとなりますが、われわれはそういう観点で契約にフォーカスし、CLM市場を日本においてリードし続けていきたいと考えています」と語る。

■ユーザーの声をもっと集めたい

 同社では、製品提供開始から3年半ほど経過したところで新たな成長戦略を模索していたという。その時点でContractS CLMはスタートアップから大企業まで幅広い企業に導入されていたが、一方で利用するのはユーザー企業の中でも法務部門が主体だった。しかし、契約業務は事業部門を含めた部署横断的な業務である。従って、ContractS CLMも全社横断的に活用されるべきソリューションだという思いがあり、さらなる事業成長を目指す上でもユーザー企業の中での全社展開をどうやって推進していくかが課題となっていたという。

 この当時、製品を使っていて何か分かりにくい点はないか、などのユーザーの声を集めるための取り組みも行なわれており、NPS(Net Promoter Score)を算出して製品の改善に繋げるといった施策も行なわれていたが、全社展開を考える上ではもっと多くのユーザーの声を集める必要があったという。同社のカスタマーエクスペリエンス部 カスタマーサポートグループの吉岡 亮氏は、「当時集めることができたユーザーの声は、製品導入に関与し、よく使って頂いていた法務部門の方などが中心でした。全社展開を考えていく上では事業部門の方など、これまで製品をあまり使っていなかった人たちに『何が分からないか』を聞いて製品に反映させたかったのですが、そうした声を上手く集める方法がありませんでした」と振り返る。津田氏も、「事業部の方がどこで何に躓いているのか? われわれもいろいろ仮説は持っていましたが、やはり実際のユーザーの声を直接聞きたかったという思いがありました。全社展開となると、法務や管理系の方に加えて、事業部門で契約を作る人や、その内容を承認する責任者の立場の方々など、おおきく3種類くらいのペルソナが想定されますが、それぞれの方が、どこが分からないと思っているのかをきちんと把握したいというのが大きな課題でした」という。

 さらに、次の段階として「ユーザが躓くポイントが分かったとして、それにどう対処すれば良いのか」という問題もある。「もちろん全部製品の改修で対応できればよいですが、製品開発には時間も工数も掛かってしまう上、開発優先度の問題もあるため、全てを一気に解決することはできません。開発リソースが限られている中で幅広い問題に対応するために、ガイド機能を活用することでユーザーの『分からない』をクイックに解決できればという思いがありました」(吉岡氏)という。

■導入から1ヶ月で成果が出始める

 こうして同社では、「さまざまなユーザーの声を幅広く集める」「製品機能を補完できるガイドツール」の両方のニーズを満たすソリューションの導入を検討し始めた。実際に選定を担当した津田氏は、市場にある各種ガイドツールを比較検討し、Pendoの導入を決定したという。選定の際に重視したポイントとして同氏は、「グローバルでビジネスしているお客様も既におられたことで、英語表示に対するリクエストも頂いていたので、最低でも日本語と英語、できればグローバル対応ができる製品であることが前提でした。さらにNPSが取れることや、ユーザー・セグメントに応じてガイド表示を出し分けられるといったきめ細かな対応が可能なところも評価のポイントでした」と語る。さらに、実際の導入に際しては「トライアルも実施できたし、Pendo側のサポートも充実していたのでトラブルは特にありませんでした」(津田氏)という。

一方、運用を開始するに当たっては、社内でルールを作ったりする時間が必要だった。「ガイドを作る方法や出す方法は1~2週間ほどで習得できましたが、社内のルールとして『ガイドをどう運用管理していくか』という部分を固めるのに1ヶ月位掛けました。ガイドに関してはサポートグループ主導でやっていくことになるものの、プロダクト開発のチームとの連携も必要なので、そういった体制固めやサイクルの確立には多少の苦労はありました」(吉岡氏)という。

 津田氏は「まずはデータが全然取れていない状態からのスタートだったので、やる前にあれこれ考えるのではなく、割り切ってまずはやってみるところからという意識でした」と言う。こうした積極的な取り組み姿勢も、導入からスムーズな活用を実現するまでにおおよそ1ヶ月しかかからなかったことに一役買ったと言えそうだ。

■次のステップとしてデータ活用にも着手

 同社では、Pendoの機能を使いこなし、大きな成果を上げている。たとえば、ガイド機能を使って製品のユーザーインターフェイスを改修するのと同等の効果を得ているという。以前は、ユーザーが使い方に迷った際に参照するヘルプ機能が「使い方ガイド」としてメニューツリーの下の方に置かれていたため、ヘルプ機能を必要としているユーザーがすぐに見つけられないという問題があったという。とはいえ、開発の優先順位としてはもっと先にやるべきことがあったため、すぐにユーザーインターフェイスを改修することはできなかった。そこで同社ではPendoのガイド機能を使って製品のユーザーインターフェイスの最上部に標準のルック&フィールに合わせた「ヘルプ」ボタンを実装した。製品を利用するユーザーから見ると製品機能そのものとしか見えないが、実際には製品の改修は行なっておらず、ガイドを作成して重ね合わせることで改修と同等の効果を得ている形だ。

 今後同社ではPendoに備わるデータ分析機能の活用の深化にも取り組んでいく計画があるという。従来は取得できていなかったNPSを収集できるようになったことで、これとユーザー・セグメントに応じてガイドを出し分けられる機能を組み合わせて活用していくことで、NPSで得られた知見に基づいてガイドを出し、さらにその結果をデータとして取得して分析し、製品開発に活かしていく、というサイクルをより効率よく回すことを視野に入れている。これによって、製品の改修/改善の方向性もこれまで以上に明確になっていくことが期待できる。

(図)ContractSで実際に利用しているPendoのスクリーンショット。ひとつの機能のクリック数の推移をモニターし、ContractS CLMの全社展開後に大きく伸びたことが確認できた

Pendoは、ユーザー体験を向上させることに寄与する各種機能を備えるのはもちろん、直感的に利用できるデータ分析機能を活用することで、データに基づいてユーザー体験の向上を評価し、取り組みの成果を数値化することでさらに大きな成果を目指していくことが無理なくできる。同社も今後データ分析機能を活用していくことでより大きな成果を実現していくことだろう。

Contracts株式会社
経営企画部長 津田 奨悟氏

カスタマーエクスペリエンス部 カスタマーサポートグループ 吉岡 亮氏

■会社概要
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