ベストプラクティス

モバイルプロダクト体験を向上させるために追跡すべきKPI

2021年8月31日公開

ウェブベースのプロダクトとモバイルプロダクトについて、あまり変わらないだろうと思う方も多いのではないでしょうか。しかし実際のところ、二者の間にはかなりの違いがあります。

ユーザーは、あらゆる方法・時間・デバイスでウェブプロダクトやモバイルプロダクトにアクセスします。ウェブとモバイルでは、ユーザーの注意力の持続時間や遅延に対する許容範囲も著しく異なります。また、プロダクトとブランドのアイデンティティは、ウェブとモバイルアプリの両方で一貫性を持たせるべきですが、ウェブでの体験とモバイルでの体験を別個のものとして扱い、それぞれの配信方法に合わせて最適化することが重要です。

ユーザー体験を最適化するために重要なのは、プロダクト内部で起こっていることを理解し、ユーザーがプロダクトを真の意味で活用できているかについてのインサイトを収集することです。プロダクトアナリティクスは、思い込みや逸話的なフィードバックではなく、データに基づく意思決定を行い、自信を持って機能の展開やアップデートを行えるよう支援します。プロダクトアナリティクスから得られるインサイトに注視することで、他のプロダクトとの競争力も高めることができます。特にモバイル分野の市場はかなりの飽和状態(毎月何十万もの新規Android/iOSアプリがリリース)であり、ユーザーの期待に沿わないアプリからは簡単に乗り換えられてしまいます。

モバイルプロダクトのリーダーは、自社アプリのパフォーマンスを評価し、ユーザーのアプリへの関与を理解し、将来的に大きな問題を引き起こす可能性のある課題を事前に把握できるよう、適切な重要業績評価指標(KPI)を監視し続ける必要があります。 

注視すべきモバイルKPIのトップ10は以下のとおりです。

1. アプリの起動と読み込み速度

アプリが起動するまでにかかる時間は、ユーザーにプロダクトの性能をアピールする最初の機会です。これはユーザー体験の優劣を示す指標です。また、開発者がバグを特定したり、コードの実行速度を向上させたりする際に役立つ指標でもあります。

2. アプリのバージョン

プロダクトの複数のバージョンを同時にサポートする必要があるという点は、モバイルプロダクトのリーダーが直面する困難な現実です。アプリのあらゆるバージョンにわたるユーザーの多様性を知ることは、今後のアップデートの影響を予測し、ターゲットを絞ったメッセージを作成し、サポートリソースや開発リソースを節約するのに役立ちます。

3. バッテリーとネットワークの消費

バッテリーや帯域幅を消耗することを知っている場合、ユーザーが定期的にモバイルアプリを開く可能性は低くなります。各アプリの消費している通信量を把握しておくと、アプリの通信量を削減し、よりデバイスに優しいネットワーク設定を行う機会を特定するのに役立ちます。

4. クラッシュ、アンインストール、アクティブユーザー

アプリの予期せぬクラッシュやユーザーによるアンインストールを把握することで、繰り返し発生する問題を発見し、ユーザーが自社プロダクトにどの程度の価値があると考えているかを知ることができます。また、日別アクティブユーザー(DAU)と月間アクティブユーザー(MAU)を長期的に測定することで、アプリの粘着性と魅力の明確な指標を得られます。

5. フィーチャーの定着率とコアイベント

フィーチャーの定着率は、ユーザーがアプリのどの要素に最も関与しているのか、そしてどの要素から最も価値を得ているのかを把握するのに役立つ指標です。Pendoのコアイベントは、ユーザーがアプリ内で実行する重要なアクションを評価するためのもう一つの手段であり、これはカスタマイズ可能です。どちらの指標も、フィーチャーに足りないものや最適化を特定する上で非常にメリットがあります。

6. アプリストアの評価

アプリストアの評価は単なるバニティメトリクス(虚栄の指標)ではなく、ユーザーのアプリの発見しやすさ(または発見しにくさ)に影響します。この評価を長期的に追跡することで、特に機能のリリースやアップデートの後に、ユーザーの総合的なセンチメントに関するインサイトを得られます。

7. リテンション率

リテンション率とは、ユーザーがアプリを初回インストールした後、または使い始めた後にアプリを使い続けている割合のことです。この割合は、アプリ体験の潜在的な問題をユーザージャーニーの早い段階で発見するのに役立ち、アプリストアのランキングに直接影響します。

8. プロダクトエンゲージメントスコア(PES)

プロダクトエンゲージメントスコア(PES)は、定着率、粘着率、成長率の3つの要素からなる複合的なスコアです。PESは、プロダクトの総合的なパフォーマンス(およびユーザーのパフォーマンスに対する評価)をバランスよく見ることができ、定期的なレポートを作成するのに最適な指標です。

9. ネットプロモータースコア(NPS)

ネットプロモータースコア (NPS)は、顧客ロイヤルティと幸福度を測定するための最も一般的な指標の1つです。ユーザーレベルとアカウントレベルの両方で測定することで使用状況や行動をコンテキスト化し、解約のリスクがあるユーザーを特定するのに役立ちます。

10. 投票とアンケート調査のエンゲージメント

投票とアンケート調査は、このリストに含まれる他の指標のような真のKPIではありませんが、より強力なお客様の声(VOC)プログラムの一部であることが多く、定性的および定量的なユーザーフィードバックを収集するための非常に効果的な調査手法です。

 

-

自分の目で確かめてください

Pendoがどのように貴社を支援できるかをご確認ください。
デモを依頼する
画像
あらゆる規模に対応するソリューション
カスタマイズされたわかりやすいプランで、お客様にぴったりのPendoが見つかります。
価格を見る
画像
無料で試す
無料版Pendoをインストールしませんか?
今すぐセットアップ