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アプリ内メッセージ
アプリ内メッセージは、企業がプロダクトを介してユーザーと直接やり取りできるようになる機能を提供します。
最終更新日:2024年4月30日
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目次
アプリ内ガイドとは
アプリ内ガイドを使用すると、企業がプロダクトを介してユーザー(社外の顧客や社内の従業員)と直接やり取りができます。これにより、ユーザーや従業員がプロダクトからより多くの価値を引き出し、新しいフィーチャーを探索するのに役立つというメリットがあります。新規ユーザーもプロダクトに精通しているユーザーも、アプリ内ガイドの恩恵を受けることができます。
アプリ内メッセージはどのような仕組みになっていますか?
アプリ内メッセージは、ユーザーがアプリを操作している最中に、ライトボックス、ツールチップ、アンケート、バナー、またはその他の形式でメッセージをアプリ内に表示します。表示される情報は、ユーザーが摩擦点を乗り越えるための支援、クロスセル/アップセル施策の支援、ユーザーフィードバックの収集など、さまざまな設計が可能です。アプリ内メッセージはユーザーがプロダクトに触れている間に表示されるため、プッシュ通知やメールメッセージよりも反応率が高くなる傾向にあります。
アプリ内メッセージにはどのような種類がありますか?
アプリ内メッセージは、ウェブアプリケーションとモバイルアプリケーションの両方で一般的です。以下のような、さまざまな形式で配信できます。
ライトボックス
「ポップアップ」や「モーダル」とも呼ばれます。この形式のアプリ内メッセージでは、その内容を強調するためにメッセージ以外の箇所が薄くなったり、暗くなったりすることがよくあります。ライトボックスの中には、メッセージが消えるまでユーザーがメッセージ以外の箇所を操作できないようにするものもあります。ライトボックスはユーザーの操作を強制的に中断するため、確認を必要とする重要なユーザー通知での利用に最適です。
ツールチップ
ユーザーアクションでトリガーされる、簡単な情報メッセージです。このメッセージは比較的短く、プロダクト内の特定の要素に紐付けられます。「ホバー」が最もよくある形式のツールチップです。ホバーは、ユーザーが新しい機能の近くに表示されるナビゲーションメニューやインタラクティブ要素、ホットスポットにマウスオーバーすると表示されるメッセージです。ツールチップは、よくある質問への回答や、新しい機能に関する追加のコンテキストを提供できる便利な手法ですが、意図したワークフローが妨げられないかをテストして確認する必要があります。
バナー
この情報メッセージは、ブラウザウィンドウやスマートフォン画面の端に合わせて表示されます。ライトボックスとは異なり、バナーが表示されていない部分は通常クリック可能なままになるため、比較的画面を占有しません。
ユーザーガイド
ユーザーにワークフローを完了する手順を示すマルチステップのメッセージで、ライトボックス、ツールチップ、バナーなどのメッセージ形式を組み合わせて実行できます。アプリ内ガイドは、オンボーディングを支援したり新しいプロセスを導入したりする際によく利用されます。プロダクトマネジメントチーム、カスタマーサクセスチームは、完了率と離脱率を測定して、ウォークスルーが長すぎないか、複雑すぎるステップはないか確認する必要があります。
インタースティシャル
インタースティシャルメッセージは、「間に挟む」メッセージのことで、ユーザーが画面間やページ間を移動する際にその間に表示されます。インタースティシャルは、「スプラッシュスクリーン」とも呼ばれます。これは通常、メンテナンスのお知らせや重要な機能の更新などに使われ、多くの場合ログイン画面とアプリケーションのホーム画面の間に挿入されます。
アンケート
通常ライトボックスやバナー形式で埋め込まれるアンケートは、ユーザーのインタラクションを誘導するアプリ内メッセージです。単純なはい/いいえの質問、複数選択の質問、ドロップダウンから選択する質問、自由記入式の質問などで、ユーザーデータやユーザーフィードバックを集め、センチメントをモニタリングできます。
アプリ内ガイドの恩恵を受けるのは誰か
アプリ内メッセージの恩恵を最終的に受けるのは、企業の顧客です。アプリ内ガイドにより、企業はプロダクト自体の内部から更新情報、リソース、ガイド付きのウォークスルーなどを提供して、ユーザーのニーズに合ったタイムリーな情報を提供できます。プロダクトにバグが含まれていたり、ユーザーがアプリの特定の箇所で継続的に苦戦していたりするような場合は、アプリ内メッセージを使用して、混乱や不満が生じる前にユーザーをサポートできます。アプリ内ガイドは顧客体験の改善につながるため、これを活用する企業も究極的には、ビジネス成果をさらに促進することができます。
自身が使用する必要のあるソフトウェアについて学習する従業員も、アプリ内メッセージから多大な恩恵を受けられます。新入社員は、それぞれの役割に応じたガイダンスでニーズに合ったオンボーディングプロセスを受けることができます。既存の従業員は、新機能についてのカスタマイズされたアップデート、セキュリティのベストプラクティスに関する通知、完了すべきタスクのリマインダーなど、数多くの用途で通知を利用できます。必要な場所でこのようなガイダンスを提供できるので、回答を探す時間やサポートチケットを申請する時間を削減できます。結果として生産性が向上するため、雇用者もアプリ内メッセージの恩恵を受けることができます。
アプリ内メッセージの一般的な用途は何ですか?
アプリ内メッセージはいくつかのカテゴリーに分類され、それぞれで目的が異なります。
情報
アプリ内メッセージにより、企業は大規模にユーザーへの教育や通知を行うことができます。アウトバウンドメール、あるいはブログやナレッジベースに蓄積された情報と比較して、アプリ内メッセージはユーザーがプロダクトを使用している間に配信されるため、共感を得やすくなります。情報メッセージの主な使用例は、ユーザーのオンボーディング、更新に関するアラート、メンテナンスやコンプライアンスに関する通知、機能の定着化です。このカテゴリーのメッセージは、明確で簡潔な言い回しと最小限のグラフィックスや画像が好まれ、多くの場合、サポートドキュメントや外部リソースにリンクされます。たとえば、Cisco Cloudlockはアプリ内メッセージを使用して、世界中に広がり始めたサイバー攻撃をユーザーに通知し、悪意のあるアプリがシステムに侵入するのをCiscoが自動的に阻止することを許可するオプションを提供していました。
喜び
アプリ内メッセージを利用すれば、ユーザーアクションに基づいた通知をトリガーできます。こうした行動に基づくメッセージは、ユーザーに報酬を与える、進捗を知らせる、ユーザーの誕生日や企業・プロダクトに関連した注目のイベントなどの外部イベントに反応するなどの用途で利用できます。喜びのメッセージは、進捗トラッカー、連続使用、ゲーミフィケーションなどの形式で導入できます。このメッセージ形式には、比較的カジュアルでパーソナライズされた言葉や、目を引くグラフィックがよく合います。
コンバージョン
行動に基づくトリガーに加え、時間や位置情報などのメタデータに基づいてアプリ内メッセージをトリガーできます。この柔軟性は、マーケティングやコンバージョンの幅広いユースケースに利用でき、無料トライアル期限のユーザーへの通知、的を絞ったアップセルオファー、今後のイベントへの招待などに活用できます。このタイプのメッセージでは、明確で説得力のある言葉や緊急性を高める言葉など、eコマース分野でよく利用される戦術が好まれます。
デジタルアダプション
顧客だけではなく、自社の従業員向けにアプリ内メッセージを活用することもできます。新入社員を迎え入れたり、ベストプラクティスを伝えたり、新しいソフトウェアやソフトウェアの機能に関するガイダンスをチームに紹介したりする際などにアプリ内メッセージを利用するケースがますます増えており、人事部門、IT部門、情報セキュリティ部門、変更管理を行う部門のリーダーに採用されています。アプリ内でニーズに合わせたガイドを提供することで、適切な時間に、適切な情報を、適切な従業員に伝えることができるため、摩擦を低減し、プロセスの生産性を向上できます。
アプリ内メッセージとプッシュ通知の違いは何ですか?
プッシュ通知はアプリが一斉送信するメッセージのことで、ユーザーのモバイルデバイスのホーム画面に表示されます。プッシュ通知は、現在アプリを使用していないユーザーに何かしらの形でアプリを利用してもらうよう促す場合や、アプリに注目してもらいたい場合に便利です。とはいえ、この通知が送信されるのは事前に同意しているユーザーのみです。(特に、ユーザーの要望やニーズに関係ない)プッシュ通知を過剰に導入すると、ユーザーがプッシュ通知を拒否することや、アプリをデバイスから完全に削除することにつながりかねません。
プッシュ通知とは異なり、アプリ内メッセージはその名の通りアプリそのものの内部に表示されます。アプリ内に表示されるため、プッシュ通知よりもはるかに状況に応じたメッセージになります。この用途にまさにピッタリなのが、Pendoガイドです。新規ユーザーにアプリの基本的機能を紹介する、既存ユーザーに新しいアプリの機能を通知して使い方を指南する、ユーザーに特定のタスクを完了してもらうよう促すなど、幅広い用途で利用できます。